検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:17,228 hit

二郎ちゃんの難解な恋-8 ページ9

ちょっとはドキドキしてくれねーかな?
俺がそんな期待をしながら、Aちゃんの代わりに机を運ぶと、Aちゃんが真横に来て耳元に手と顔を近づけて小さく言った。


A「じろーくん、」

二郎「…え?今なんて言った?」

A「も、もう言わないからっ!」


頬を赤くして、照れて恥ずかしそうに俺の腕にぽかぽかと叩いてくるAちゃん。

…いや、俺。
今のまじで最後何言ったか分かってないんだけど。

でも反応的に…イイコト?
オレのこと褒めてた?

でも褒めるだけなら耳打ちなんかしないよなぁ。
それに、照れるのも変だし。


…ふつーに、考えたら。


二郎「(…カッコイイ、とか?)」


いや。さすがに!

ない、とも言い切れない。


「…Aちゃん、なんて言ってたの?」

A「えっ?だ、だから…」


あいつが聞くと、あいつにだけAちゃんは耳打ちで教えていた。

…なんで俺は聞いちゃだめなんだよ。


しかもあいつなんかニヤけてるし。


「…二郎!頑張って自分で聞けよ!」

二郎「はぁ?教えろって。」


こいつにお預けされんのは腹立つなぁ。
ちょっとイラつきながら、目の前に座ってきたこいつに悪態をついた。

…横にAちゃんもいるし、控えてるけど。


お弁当を開けてるAちゃんをチラと見ると、目が合った。


二郎「なぁ。教えて?」


気になりすぎて飯よりそっちに意識が向く。

反応的に嫌なこと絶対言ってないよな?
てことは…



なんて想像するだけ、余計に聞きたくて仕方ない。


A「…どーしても?」


Aちゃんが小さく傾げながら俺の目を見つめてくる。

…可愛い。


二郎「うん。どーしても。」

「(おーい…目の前でイチャつくなよ。)」


お互いを見つめ合って数秒。

Aちゃんが目を泳がせた。


二郎「…?」

A「…み、耳打ちでもいい?」


そう言って照れながら俺の耳元で、「じろーくんが…」と、さっきと同じ言葉を言い始めた。


A「…さっき急に、頼れる感じがして。どきっとしちゃったの…。」

二郎「……」


はい。可愛い。

二郎ちゃんの難解な恋-9→←二郎ちゃんの難解な恋-7



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (32 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
62人がお気に入り
設定タグ:ヒプマイ , 山田二郎 , 愛され
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:リドル | 作成日時:2020年1月30日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。