21.拳銃の話 ページ23
家に帰って、おばあちゃんに一言告げてから神社へ向かった。リボーンさんに銃を渡されて以来、大した趣味もない私は射撃練習することが日課になっている。今日も今日とて、ひたすら撃つ。ネットで色々調べたおかげか、日に日に精度は上がっていた。
この銃を扱っていて分かったことが幾つかある。
まず、威力が調節できるということ。あんな砲弾みたいな威力だけじゃなくて心底ホッとした。調節機があるのはグリップの下。強・中・弱のメーターがあって、それを変えることで威力が大幅に変わる仕組みだった。
強は、2〜3m級の岩なら木っ端微塵にできる威力で人に向けたらひとたまりもない。中は、威力はほぼ実弾と変わらない。空き缶に穴が空いただけだったから。弱は、本当に空気弾という感じで、圧縮された強風というイメージだ。
威力は強・中・弱とだんだん弱くなっていくが
連射速度はその逆。
威力が弱い方が、連射スピードがあった。
実弾が入っていないから
つまり、極端に言えばバースト射撃の真似事だって可能だ。バースト射撃とは、一度に3〜2の弾丸を発射できる形式のこと。私の引き金を引く速さによっては、恐らく普通の銃では不可能な速度で連射できる。
……もはや、拳銃の概念が意味をなさない。
｢リボーンさんって本当、一体何者｣
ボンゴレが作った、とか言ってたっけ。今度聞いてみよう。パン、パン、パン、と空き缶が吹っ飛ぶ音が鳴る。今は弱で、だいたい5mの距離。
そういえば射程距離も、結構重要だったりする。ただ、これを測るためには私が遠距離でも的に当てられるようにならないといけない。空き缶を四つに増やして撃ってみた。全て命中。5m前後ならかなり当てられると思う。
ただ、拳銃における一般的な射程距離はだいたい50m。今の十倍だ。この拳銃を使う機会があるかは知らないけど、"扱えるようになれ"って言われた。なら私は、それをやるだけ。
グリップに両手を添え、サイトを標的に合わせる。
＿＿＿＿＿＿＿撃つ。
私は、こないだの草壁さんを見て改めて思ったんだ。このままじゃダメだって。うじうじ考えてる時間があるなら、まず行動する。草壁さんは、そうやって人を助けた。
こないだリボーンさんが一員だと言ってくれた時、精一杯を尽くそうと決めたんだ。今私にできること。
銃声が林に鳴った。
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まどろみ(プロフ) - 凛さん» ご指摘ありがとうございます！すぐ修正しておきます！ (2019年3月11日 22時) (
レス) id: 2cd0a82a72 (このIDを非表示/違反報告)
凛 - こんばんは！雲雀さんの口癖は噛みじゃなく咬みですよー (2019年3月11日 22時) (レス) id: 6bfe22f21c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まどろみ | 作成日時：2019年3月10日 22時
