17.貰い物の話 ページ19
｢これは、ボンゴレが開発した超強力空気砲弾。実弾は入ってねぇから軽いが、威力は実弾の比じゃねぇから気を付けろよ｣
｢な、な、な！？｣
渡された物とリボーンさんを交互に見る。ボンゴレって何。何でこれを私に。ていうか何で子供の家庭教師がそんなもの持ってるの。聞きたいことが多過ぎて、どれも言葉にならない。
雲雀さんは一瞬銃を見たけど、すぐに興味が薄れてリボーンさんに絡んでいた。トンファーの攻撃を全てかわすリボーンさん、一体何者。
｢ま、とりあえずそれを扱えるようになれ！チャオチャオ〜｣
窓からハンググライダーで飛び去っていくリボーンさん。口を開けてそれを見送った。手に残されたそれは、どうやらかなりの危険物らしい。見た目と軽さはモデルガン。でも威力は実弾以上。こんなもの、一体何に使えばいいんだろう。
｢それで、君はいつまでここにいるつもり｣
ちょっと不機嫌そうな雲雀さんに脅されて、私はそそくさと応接室をあとにした。もちろん、貰った拳銃はスクールバッグの中に隠して。一応、リボーンさんがプレゼントしてくれたものだ。
……そう言えば、扱えるようになれって言ってた。
射撃なんてやったことないけど、練習した方がいいんだろうか。さっき応接室で見た感じだと、ボンッと空気が吐き出されるような音がしただけで五月蝿くはなかったし。
｢……一応、確認しておこう、かな｣
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近くの神社裏手にある林。そこで、実際に使ってみることにした。正直、リボーンさんが放った一発では分からないことが多過ぎたから。使い方、威力、空気弾の速度、その他この拳銃について知っておかないと扱いにも困ってしまう。
とりあえず当たらなければ話しにならない。1m先の地面に落ちていた空き缶を立てた。この距離なら当たるだろう。しっかり照準を合わせて、撃つ。
バンッと大きな破裂音が鼓膜を揺らす。心臓がバクバク鳴っていた。ゆっくり拳銃を降ろすと、空き缶は見事に木っ端微塵となっている。……確かに、威力は実弾の比じゃなさそうだ。
石で試そうかとも思ったけど、今日はやめておくことにする。あまりにも銃についての知識が無さすぎて不安だった。部位の名前とかも知らないし、やってはいけない行為とかあるかもしれない。
黒い光沢を放つそれを鞄に閉まって、私は今度こそ家に帰る。万が一にも、おばあちゃんに見つからないところに隠さないとなぁと思いながら。
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まどろみ(プロフ) - 凛さん» ご指摘ありがとうございます！すぐ修正しておきます！ (2019年3月11日 22時) (
レス) id: 2cd0a82a72 (このIDを非表示/違反報告)
凛 - こんばんは！雲雀さんの口癖は噛みじゃなく咬みですよー (2019年3月11日 22時) (レス) id: 6bfe22f21c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まどろみ | 作成日時：2019年3月10日 22時
