ツンデレ比率8：2[黄瀬涼太]

ずっと一緒の約束 ページ26

黄瀬side

もうダメだ








珍しく本気で悩んだ







今までは1人の女の子にこんな執着したりしなかったのに…









それだけAっちに本気だから？









だからこんな情けない嫉妬しちゃうんスかね









笠松先輩の方がAっちをよく分かってるのかもしれない









オレの方が理解してあげられてないのかもしれない









そう思うといつもポジティブな自分がびっくりするくらいへこんじゃって









黄「どうしたらいいんすか…」









Aっちの家まで辿り着いた









ちゃんと謝って解決したい、そう思って勇気を出してここまで来た









インターホンを押すのをためらう









なんでだよ俺！男なら勇気出して行けよ！！









自分を励ましながらゆっくりとボタンを押した









しばらく静かなままだった









やっぱりダメかってがっかりした瞬間物凄い勢いでドアが開いた









黄「Aっち…！」









俺が謝ろうとするとAっちは勢いよく抱きついた








黄「Aっち…？」







貴「ごめん……ごめんなさい！」








いつも素直じゃないAっちが泣きながら謝った









貴「黄瀬の気持ちに気づけなくて、どうしたらいいかわかんなくて、それでムキにって…ほんとにごめん…！」









Aっちは俺に抱きついたまま泣いた









黄「Aっちはなんも悪くないんす！俺が勝手に嫉妬しただけなんす！」









貴「えっ、？」








黄「悔しかったんすよ。笠松先輩に俺の場所取られるんじゃないかって…Aっちのことまだ全然分かってあげられてなくて、笠松先輩に負けてる気がして…」









自分が情けなくて、悔しかった









貴「それは私も同じだよ！！私も黄瀬のことまだ分かってあげられてなかった…」









俺たちは顔を見合わせると急に照れ臭くなって目を逸らした









貴「じゃあ、これからも一緒？私、これからも黄瀬の側にいていい？」









不安そうに聞いてくるAっち









黄「もちろんっスよ！！ずっーーと一緒っス！」









その答えにAっちはまた涙目になりながら笑った









貴「り、涼太！これからも一緒って約束…して？」









恥ずかしそうに俺の名前を呼んだAっちはやっぱり可愛かった









黄「一緒っスよ！ずっと！！」

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