ツンデレ比率8：2[黄瀬涼太]

好きでした ページ24

貴「私はあんたに振り回されたりしないんだからね！らしくないこと言ってんじゃないわよ！！」.









私は早口で捲し立てると逃げるように走り出した









黄「Aっち？」








もうなんなの、なんなの！？









貴「うわぁぁぁぁぁ！！！」









部屋に駆け込むとベッドに突進した









貴「もうヤダヤダ！！何なのあれ！あんなの黄瀬じゃない！！」









いつの間に涙が流れていた









自分がこんなに黄瀬を思ってたなんて知らなかった









貴「そりゃ、付き合い出したらそれなりのことはするんだろうけどさ…だからっていきなりすぎる」









涙が溢れて、体は大忙し









黄瀬は好き









だからこそそういうことはゆっくり進めたかった









でも、黄瀬がそうしたなら…









なんて悩んでいたらケータイが鳴った









貴「ゆ、幸くん？」









いきなりの電話に思わずケータイを投げてしまった









貴「いけない、ちゃんと出ないと…」









恐る恐る電話に出る









笠「おうA！悪りぃな急に」









貴「う、うん！大丈夫、です」









笠「いいよ敬語じゃなくて。普通にしていいから」









貴「あ、ありがとう…」









電話越しの幸くんに少し緊張する









笠「なんかさっき黄瀬に会ったら元気なかったんだけど、なんかあったのか？」









黄瀬…やっぱり傷ついた、よね？









貴「じ、実は…」









私は全て話した









黄瀬を怒らせてしまったこと









黄瀬が何か変だったことも









笠「そうか…」









貴「やっぱり、怒らせちゃったのかな…？」









私はまた泣きそうになった









笠「俺は恋愛のことはよくわかんねえけど、やっぱり分かり合えるまで何度も話してくしかねぇんじゃないか？」









幸くんは優しい声で言った








貴「分かり合えるまで、何度も…」









笠「あいつも後悔してんじゃねぇかな？さっさと仲直りしちまえよ！」










幸くんはやっぱり変わらない









いつも私を支えてくれて、勇気づけてくれる









だから、私も…









貴「幸くん……ずっと好きでした」









前に踏み出さなきゃ！

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