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383話 ページ18

「おいA、これお前のだろ。なんでこんな塗りつぶされてんだよ」



 相変わらず塗りつぶしばかりの自分の履歴書を見てAは小さくため息をつく。なぜ履歴書が塗りつぶされているのか。B5では分からなかったが、今となってはその理由も察することができた。



「……多分だけど。神父さまがやったんじゃないかな」


「アイツが? なんでこんなことする必要あんだよ」


「B5でレイが履歴書を見つけて、わたしがそれを見た時にはわたしはまだ記憶を失ってたから。それを見つけて、わたしがその内容を読んだらわたしは記憶を取り戻しちゃうでしょ? 神父さまは、わたしが記憶を取り戻さないように、塗りつぶしたんじゃないかな」


「んだよ、よくわかんねぇことしやがって」


「それに」



 Aは少し俯き、塗りつぶされた自分自身の履歴書から目をそらす。



「その記憶は、何よりも、誰よりもわたし自身が忘れてしまいたかったものだから」



 ──だから。その記録を塗りつぶしたのは、あるいは。



「あぁ……? つまり、どういうことだよ」


「──まぁ、今となったら関係ないよ。わたしはもう、全部思い出したから。その履歴書があってもなくても、塗りつぶされててもされてなくても、全部一緒」


「お前なぁ……そんな適当でいいのかよ……」


「いいよ。ザックも言ってたでしょ。わたしの事が書かれた紙なんか読んだところで仕方ない」



 Aは話をバッサリと切る。これ以上の話は意味が無い。もう、自分自身で納得したことだ。何より、今考えるべきことは他にいくらでもあるのだから。


 そう自分に言い聞かせて、ザックの視線から逃げるように背を向ける。

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リア(プロフ) - ゆゆさん» ゆゆさん、コメントありがとうございます!そしてお返事が遅れて申し訳ありません……!ようやく夢主が前に進む覚悟を決めることができました。残るフロアはあとわずかですが、ぜひ最後までお付き合いください。これからもどうぞ、よろしくお願いいたします! (2021年9月25日 2時) (レス) id: d0c52e385f (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 続編おめでとうございます!!楽しみに待っていました!夢主ちゃんが、きちんと前を向いて進んでいけそうなので、ホッとしました。次はいよいよB1……。夢主ちゃんがどう動くのか、とってもワクワクしています。リアさんのペースで、更新頑張ってください!! (2021年9月4日 17時) (レス) id: 0ff7621059 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リア | 作成日時:2021年9月1日 16時

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