鳥籠の中の少女 Second Part.2 (ページ45)

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私の家に着けば、黄瀬は緑間と電話をしていた。

「あーそうなんすか？じゃあ待ってるんで、ゆっくり来てほしいっす。分かったっすか？ゆっくりっすよ。ゆっくり。」

やけにゆっくりを強調して、会話を終えた黄瀬がこちらに振り返った。

「あと片付けの後澪っちの家に来るみたいなんで、中で待ってていいっすか？」

『分かった。夕ご飯とかどうする？』

「どっちにしろ明日も試合観に行くし、家で夕飯食べてそのまま泊まっちゃおうかな。」

『それはいいけど、涼くんとこ試合ないの？』

「あるけどどうせ出ないし。個人で練習するなら休んでいいって許可も貰ってるから！」

『随分自由だね…。』

「まぁね。でも練習しとかないと。」

ヘラりと笑ってそう言う彼に、私は目をぱちくりさせ、ゆっくり笑顔を向けて。

『えらいね。』

「でしょ？もっと褒めて。」

『負けたのが悔しかったんだろうなって。』

「合ってるけどそれは言わないで欲しいっす…。」

目に見えて落ち込み始めた黄瀬を宥め、中で緑間を待つ事にした。

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