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「お待たせ致しました。征十郎様。」
姿を見せたのは、赤司の執事。
伊勢だった。
スーツをピシッと着こなし、ニコリと社交的な笑顔を彼らに見せ、綺麗にお辞儀をする。
「すまない。当初の予定は大幅に変更だ。少しやりすぎてしまってね。」
「畏まりました。どのような準備も出来ております。」
「頼もしいな。」
「勿体ないお言葉。征十郎様、そして澪様の為とあらば何でも致しましょう。」
伊勢は穏やかな笑みでそう言い、続けるように口を開いた。
「では準備に取り掛かるので、皆様ご退室の方をよろしくお願い致します。」
「数十分程で立ち去る。」
「畏まりました。」
伊勢は最後に深くお辞儀をし、外に出ていった。
彼らは黙ってそれを見届け、全員の視線が赤司に移動する。
「お前の執事じゃねーか。どういう事だ?」
「澪様の為って言ってましたね。」
「説明しろ赤司。」
「あぁ。彼はね、澪のストーカーだった人間だよ。」
「「「は?」」」
赤司の言葉に信じられないとばかりの目を向ける。
「ちょっと、ふざけてんのー?」
「問題ない。既に躾は済んでいる。今では立派な忠犬だ。」
赤司は余裕の笑みでそういう。
彼らは納得した訳では無いが、赤司がそう言うのならと渋々口を閉ざした。
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渡部真生(プロフ) - はじめまして☺️ このお話大好きです! リクエスト?なんですけど、名前設定出来るようにしてほしいです! (2月16日 21時) (レス) @page11 id: b82fcb3efa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽるしぇ | 作成日時:2020年11月16日 0時