二十一通目 ページ23
*
『…受けなきゃよかった』
彼から貰った手紙を見つめながらポツリ、とこぼしてしまった。
他の伝達員に頼んで! って拒めば良かった。
私よりも他の人に頼んだ方が良いよって言えば良かった。
でも、断れなかった。真剣な彼の目を見ると、断るなんて出来なかった。
『あーもー! 仕事に私情を挟むな!』
気合いを入れ直し、
『ペリッパー。もしかしたらガラル中を飛び回る事になっちゃうかもしれないけど、頑張ろうね』
しっかりとした返事を聞いた事だし、彼にとって“特別な人”の目星を付けよう。
『ダンデは恋文って言ってたから女性は確定。そこから親しい人を虱潰しに探していく感じか』
一番あり得そうなのは、少し前にガラルの歴史本を出版したソニア博士。
以前ジムチャレンジに挑戦していたって情報を貰った事があるし、ダンデとの交流関係では一番濃厚。
次は、やっぱり現ガラルチャンピオンのユウリさんか。いやでもまだ彼女は子供…。
流石に手を出すなんて無い、よね…??
後は、離島の…何だっけ、あの島の名前。
忘れたけど、あそこに美人な女性がいるって話なはず。
ダンデがその離島で修行していたって話もあるし、可能性はある。
『はぁ……分かんない…
なーにが 「“オレにとってガラル1特別な人”だぜ!」 よ!
ろくにヒントも情報もくれないの!?』
中身を見るのも気が引けるし、少し光に翳してみた。
そこから見えた長方形の紙。
『ん? これ、手紙ともう1つ何か入ってる
これって…』
─────────
(NOside)
【バトルタワー オーナー室】
「…そろそろ届いた頃だろうか」
外を眺めるダンデ。
沈んでいく太陽を見つめる。
ふとAの唇を塞いだ事を思い出したのかふふっと一人笑いだす。
明日、彼女から何を言われるか期待を胸に。
──────────
更新遅れて申し訳ありません!
色メラルバの厳選してました……。
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加茂&夏油の嫁(プロフ) - No.3さん» 楽しみです!! (2022年11月4日 16時) (レス) id: ef07d69be6 (このIDを非表示/違反報告)
No.3(プロフ) - コメントありがとうございます! お話に行き詰まってしまい更新までまた暫く掛かるかもしれません! これからも頑張ります! (2022年11月4日 15時) (レス) @page23 id: b2b09338e3 (このIDを非表示/違反報告)
加茂&夏油の嫁(プロフ) - めちゃくちゃおもしろいです!!続きが楽しみです!!更新頑張ってください!! (2022年11月4日 13時) (レス) @page23 id: b9ff96342c (このIDを非表示/違反報告)
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