伝達員は、今日も行く！【pkmn】

十三通目 ページ15

　
　
オーナーの服選びも大方終わり、それなりにセンスの良い男性に見える感じになった。

我ながら素晴らしいと思う。


ふと側のお店にある小さなネックレスに目がいった。

勿論、私だって普通の女の子。装飾品に興味が無い訳じゃない。むしろ好きな方。


「A？どうかしたのか？」

『ううん、何でもない。次はどこ行く？オーナー』


おっと、いけない。今は仕事が目の前にあるんだ。それを片付けてから自分の事をしよう。


「…(ﾑｽｯ)」

『どうかした？』

「…どうして、オレの事を“オーナー”と呼ぶんだ？」

『どうしてって…
オーナーだからオーナーと呼んでいるだけだよ』



流石に依頼主を呼び捨てする趣味はありません



『はいはい、無駄口言ってないで次の所へ』

「君がオレの事を“ダンデ”と呼んでくれたら良いぜ！」

『…はぁ』


正直、こうなったら本当に面倒。
まだお菓子をねだる子供の方が相手は楽なくらいに


「どうした？オレは君の雇い主だろ？」



くそっ!!反対！権力濫用してきたよこの人！



「今のオレは、バトルタワーオーナーじゃない。ただの一般人のダンデだぜ」

『んぐぅ…分かった、分かったよ』
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

『ダンデ、早く次のところ行くよ』

「あぁ！楽しみだぜ！」



まただ
完璧にこの人のペースに飲まれてしまった

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