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目の前で、魔法を受けたエリオットが、血まみれになってうずくまっている。


「…うぅ…天使ちゃん、君はそうでなくちゃ…素晴らしい…闇の魔術だ…」

途切れ途切れにそう言って、Aを見上げたその顔は、とても恍惚としている。
反対に、彼女は絶望的な表情で震えていた。


セブルスはカツカツと踵を鳴らし、彼女の隣りに立った。
Aはビクッと身体を揺らし、目だけセブルスの方を見た。


エリオットはそれに気付き、呻きながらセブルスに目を移した。


「…ああ、君か…見ただろう?彼女の才能を。死喰い人が…彼女を仲間にしたがる理由…わかったよ…」

「…君がけしかけたのだろう?」

「フフッ…どうかな…」

エリオットは笑いながらそう言って、自分の傷を押さえた。
制服がズタズタに切り裂かれ、血で染まっている。



セブルスは隣りで震えているAを一瞥した。
彼女は恐怖で何も言えない様だ。
自分のした事を徐々に実感しているらしい。


セブルスは深く溜め息をついて、懐から杖を抜いた。

そして、目の前でうずくまるエリオットに駆け寄り、その杖先を傷口に向ける。



ーヴァルネラ・サネントゥール


唄う様に呟かれる呪文。

たちまちその傷が癒えていく。
驚く事に、切り裂かれた服までもが修復している。

Aは目を見開いてその様子を見ていた。


「…ああ…感謝するよ、セブルス・スネイプ君…僕は命拾いしたなぁ…」

微笑むエリオットを無視し、セブルスは黙って治癒呪文を続けた。


そして最後に、その杖先を、エリオットの頭にスッと向ける。

エリオットがハッとした時には遅かった。



ーオブリビエイトー



それが忘却呪文だという事にAが気付いたのは、すっかり治ったエリオットが、何事も無かった様に天文台の塔から降りて行ったからだった。








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設定タグ:ハリーポッター , 親世代 , 逆ハー   
作品ジャンル:恋愛
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心夜 - そうなんですね。これからも宜しくお願いしますo(*⌒―⌒*)o (2021年1月10日 13時) (レス) id: d958da9fc4 (このIDを非表示/違反報告)
piyo(プロフ) - 心夜さん» 心夜様、コメントありがとうございます!自分で作っておいてなんですが、私もです…(^^; 前作の大人編を作る時に決めてしまったので…(汗 ルーピン先生とのバージョンも余裕あればいずれ作りたいな、と思っております。これからもよろしくお願いします(^^) (2021年1月10日 10時) (レス) id: 1647fc4bda (このIDを非表示/違反報告)
心夜 - ルーピン先生押しのため少し残念ですが、楽しみに読ませて頂いてます。頑張ってくださいねo(*⌒―⌒*)o (2021年1月10日 7時) (レス) id: d958da9fc4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:piyo | 作成日時:2021年1月7日 1時

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