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「…A！やっと見つけた！！」
切羽詰まった声が聞こえて振り向くと、シリウスが珍しく取り乱して立っていた。
シャツのボタンがはだけ、蝶ネクタイはかろうじてくっついている。
汗をかくその姿が、走り回って自分を探していた様子を物語っていた。
「突然居なくなるから驚いたじゃないか。それに、そんな格好で。風邪でも引いたらどうする…」
シリウスはそこまで言って、Aの顔を覗き込んだ。
「…どうした？」
怪訝な顔で問えば、Aはボーッとした顔で彼を見上げた。
その身体が少し震えているようにも見える。
シリウスは焦って、その肩を抱き寄せた。
「…さあ、会場に戻ろう。身体を温めなければ」
『…シリウス』
Aがポツリと呟いたので、シリウスは歩き出した足を止めた。
「…ん？」
『…今、レギュラス君と話していたの』
「…何？」
シリウスは眉をひそめる。
ー行方不明になっているあの弟がここに？
「…今夜は霧も濃い。幻でも見たんじゃないか？」
しかしAは俯き首を左右に振った。
『…でも、本当に見たんだ』
シリウスは困り果てて、頭を掻いた。
Aは真っ暗に澱んだ空を見上げる。
『…何だか、嫌な予感がするんだ…』
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その予感は当たってしまった。
それから程なくして、彼の死が伝えられた。
闇の帝王に命令された死喰い人に殺されたのだと。
それも、自分のしている事に恐れをなしたからという理由で…。
ホグワーツにいる彼の沢山のファン同様、Aは落ち込み、しばらくの期間は立ち直れずにいた。
彼が亡くなったのは、もっと別の理由があったんじゃないか？
だって、あの日見た彼は、ちっともそんな風には見えなかったから。
…でも、そんな証拠なんてある訳なくて。
今はただ、彼とこの学校で関わった思い出を、ぼんやりと頭の中に巡らせる事しか出来なかった。
しかし、遠く先の事であるが、いずれ彼の行いの真相が明らかになり、魔法界で注目される事となる。
レギュラス・ブラックは過去何百年分のスリザリン寮の不名誉な評判を一掃することとなるのだった。
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心夜 - そうなんですね。これからも宜しくお願いしますo(*⌒―⌒*)o (2021年1月10日 13時) (
レス) id: d958da9fc4 (このIDを非表示/違反報告)
piyo(プロフ) - 心夜さん» 心夜様、コメントありがとうございます！自分で作っておいてなんですが、私もです…(^^; 前作の大人編を作る時に決めてしまったので…（汗 ルーピン先生とのバージョンも余裕あればいずれ作りたいな、と思っております。これからもよろしくお願いします(^^) (2021年1月10日 10時) (レス) id: 1647fc4bda (このIDを非表示/違反報告)
心夜 - ルーピン先生押しのため少し残念ですが、楽しみに読ませて頂いてます。頑張ってくださいねo(*⌒―⌒*)o (2021年1月10日 7時) (レス) id: d958da9fc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：piyo | 作成日時：2021年1月7日 1時
