伊達工、鉄の猫被り現る

敗北 ページ23

「まだまだですよ鎌先さん。くれ！」

「なっ！いーや！俺によこせ！」

うっわなんだこの人たち…どっちから来るんだ…？

考えないと…えっと…えっと…さっき鎌先さんだったから…

今回は二口！
　
　
　

　
　
「おおおッらッ！」

　
きたッ
　

『甘いなァァァ二口ィィィ！このヘロヘロスパイカーがッ』

「うわ」

まあ青根がクロス防いでくれたから拾えたんですけどね。


　
　
　
　
　
_________………………


結果、私達は負けてしまった。

「へーこんなもんだったんだ〜」

『💢』

こんのヤローーー！最悪だァァァ！二口に煽られるのがいっちばん腹立つ…！

　

「あ、あと今日一緒に帰んぞー」

『だからなんっで私があんたと！』

「とか言って満更でもねーんだろー？」

『誰が！』

「ほーら行くぜ」

『な！ちょ、誰かに見られたら私の人生がァァ！』

「はいはい…もう暗いしあぶねーだろ？黙って着いてこいって」

『誰が危なっかしい奴だ！二口の心配には及ばないっつーの！』

「そーゆー意味じゃねーよ！暗いと変質者とかいるだろ！それを心配してんだよ！」

『あっホントだ…もう月出てるし…いつのまに…』

「ほら行くぞ」


私は結局二口と一緒に帰ることになった。


　
　
　
けど、なんか二口の口数が少ない。ずっと黙っている。なんか怖い。いっつもうるさい奴が静かになると怖い。絶対なんか企んでる。
　
　
別にかわしてやるからいいんですけどね。
　
　
　
　
『今日全然喋んないねどうしたの？なんか企んでる？』

「は？なにお前」

『💢こっちのセリフなんですけど。なんで急に静かなの？』

「いや別に」
　
　
　
なにコイツゥゥ！なんか腹立つなんか嫌ァァ！
　


　
「なあ」
　
　
　
　
　
え？なにこの人黙ったと思ったら急に喋り出した。
　
　
　
　
これは絶対なんか企んでるな…
　
　
　
　
　
　
　
　
いいだろう乗ってやろうじゃないか。

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