・ ページ9
その数分後、彼らの元に3度目の襲撃が発生したのは自明の理であった。
私はメールでその旨を知らされた、予想通り今回の出番は無いらしく、私は彼らの周辺の探索と監視をしている。
日本支部との連絡を右耳に流して。
『こちらB班梓、エイリア学園の人を追跡しています』
『C班突撃準備に入ります』
「Bはそのまま追跡、Cは少し待て、鬼瓦が囮になっているはずだ」
『E班ネットワークの掌握完了しました』
「よろしい、そのまま待機。
江崎さん、見えていますか」
『視界は良好だよ』
「D班はそろそろA班の支援を」
『D班、了解しました』
『Cです、目標動き出しました、Bと合流します!』
『B班、C班を確認』
飛び交う情報とパソコンに表示される大量の位置座表、私はそれを豪炎寺を匿っていた民家の屋根の上で許可なく見ていた。
鬼瓦さんも動き出し、それぞれ合流できたらしく、エイリア学園の人達がずるずると芋づる式に釣れていく。
そんな高度な罠に気付く素振りもなく、彼らは見事にまんまと豪炎寺に扮した鬼瓦さんを捕まえ、背後から日本支部に銃を突き付けられた。
焦る声がとっても綺麗に聞こえた。
全て終わった後、私は試合のあった場所へと向かう、勝ったであろうは知っていたので円堂に言われたそれを軽く聞き流して、
「お疲れ様、正義の鉄拳習得おめでとう」
「ありがとう翠!!」
辺りを見渡すと、既にイプシロンは居らず、負けたからと何でも消されたそうな。
まあ死んではいないだろうから大丈夫だろう。
と、ベンチに戻ってマネージャーの仕事をしようとしたところ豪炎寺に呼び止められてしまった。
「足長、ずっと礼を言いたかったんだ。
監督から聞いた、俺と妹の保護がスムーズに進んだのはお前が一役噛んだからと」
「……っはぁ、何で言っちゃうんだか」
「ありがとう、お前がどう関わったかは知らないが、お陰で妹も俺も無事でいられた」
礼を言うと言って笑った。
私はそれをはいはい、と受け流す。
彼は何だか子犬のような顔をして近寄ってくるので、お疲れ様と言って頭を撫でる。
その一連の会話を鬼道は聞いていた様で、彼は余計訝しんだ。
「足長は、一体何者なんだ……!?」
「……しー」
口元に人差し指を立てると、彼は見たのに気付かれたのが恥ずかしかったのか、顔を背けて何処かへ行ってしまった。
52人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - あかいりんごさん» あかいりんご様、閲覧及びコメントありがとうございます!とっても嬉しいです!!更新は停滞気味ですが気長に待って頂けるとありがたいです!! (2021年3月31日 22時) (レス) id: 6e12f91009 (このIDを非表示/違反報告)
あかいりんご(プロフ) - コメント失礼します。昔から見ててずっと探してました!言葉選びが凄く好きです!応援しています! (2021年3月30日 20時) (レス) id: 089acdd5f5 (このIDを非表示/違反報告)
久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - 星猫さん» 申し訳ございません、こちらは存じてないです。完全なる自己満足の駄作なので合作する予定も今後もないのです……。ご不快にさせて大変申し訳ございません……! (2021年3月17日 0時) (レス) id: 6e12f91009 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 後、トラスフォーマープライムは知ってます? (2021年3月16日 19時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 一緒に合作しませんか? (2021年3月16日 19時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:久坂朧@三色団子と朧は神 | 作成日時:2021年1月26日 21時