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音無side


「凄い、凄いです!」


思わず感嘆した、船の周りをイルカや魚が泳いでいて、何だか竜宮城への大名行列をしているようだった。


「そう言えば行きもこの調子よね」


アトラクションにこだわっているのかしら、と一言、すると乗り込んでいる色黒の船員の人だろうか、口を挟んだ。


「ああ、これですか。


うちは何もやってませんよ」


「……え、」


「綺麗でしょう」


「ヤダ、この人超イケメン……!!」


帽子のつばを上げる彼を誰かがそう言った、うん、と心ここに在らずのまま返答する、あ、あれ。


「何もやってない……?」


「ええ、何もやってません」


くふふ、と、引き伸ばされた唇が妙に色っぽい、彫りも深いし、日本の人ではないだろう。


そう言うと彼は目の前から去っていく、向こうに翠さんが吉良監督と話していたが、それに割り込んで何かを告げた。


「──────」


「───そうか、分かった」


案内人だろうか、彼は一礼するとそのまま去り、たった一瞬余所見をした瞬間に消えてしまった。


「……何だったのかしら」


「確かにすっごい色男です……」


「あれはすごいわね……」


人は圧倒的な美しさを見ると、否応でも言葉が出なくなるんだなぁ……。


特にあの2人が並んだところはかなり破壊力があった、吉良監督も結構な美人だとは思うが、正直桁違いだ。


改めて翠さんを見る、その隣にいる少年は先程彼女が一言、拾ったと言って連れてきた子だ。


本来なら躊躇すべきなのだろうが、彼の体にある傷や痣と、彼の翠さんへの異様なまでの懐き具合で何となく事情を察してしまった、吉良監督もOKと言ったくらいだ。


異国語、しかもどこの国かも分からないのに無謀だとも思ったが、翠さんは難なくその関門を突破してしまった、流石と言うべきだろうか。


「─────────!!」


「──、────」

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久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - あかいりんごさん» あかいりんご様、閲覧及びコメントありがとうございます!とっても嬉しいです!!更新は停滞気味ですが気長に待って頂けるとありがたいです!! (2021年3月31日 22時) (レス) id: 6e12f91009 (このIDを非表示/違反報告)
あかいりんご(プロフ) - コメント失礼します。昔から見ててずっと探してました!言葉選びが凄く好きです!応援しています! (2021年3月30日 20時) (レス) id: 089acdd5f5 (このIDを非表示/違反報告)
久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - 星猫さん» 申し訳ございません、こちらは存じてないです。完全なる自己満足の駄作なので合作する予定も今後もないのです……。ご不快にさせて大変申し訳ございません……! (2021年3月17日 0時) (レス) id: 6e12f91009 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 後、トラスフォーマープライムは知ってます? (2021年3月16日 19時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 一緒に合作しませんか? (2021年3月16日 19時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:久坂朧@三色団子と朧は神 | 作成日時:2021年1月26日 21時

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