星に願いを（物理）←

＊ ページ8

引き続き、あなたside


母『A、あんまり遠くに行っちゃだめよ〜』

『は〜い！』

父『Aは星が好きかぁ！』

『うん！だいしゅきお星しゃま〜！』

………………………………………………



私はここから先を思い出すことをやめた。



「…あ、…大三角形……。」



お父さんは仲良し三つ星なんて言ってたけど…


「……嘘つき。」


本当だったのなら今年も去年も一昨年だって
あなた達と天体観測に来ていたはずなのに。


「……っ。」


やば。
泣くとかダサいって…。


「…ｸﾞｽｯ……。」

止まらない。

とめどなく涙が溢れてくる。

ヘッドホンが欲しい。

パソコンと炭酸飲料しかないあの部屋へ
今すぐ戻りたい。


星なんて大嫌いだ。


無機質な音の中で何も考えず
ゲームをしていたい。
そしたら、泣かなくて済むのに。


「……おかぁさん……っ、おと、さんｸﾞｽｯ……」


本当はずっと寂しかった。


伊織や天音が心配してくれていることが
本当に嬉しかった。
でも、私は…自分を閉じ込めてしまった。



歩くのもやめて、その場にうずくまる。



もし本当に私が光ってるとしたら、



誰か私を救ってよ。


見つけて。




？「見つけた。」


「え……」

顔を上げるとあの4人の青年がいた。


う「うわっ、何その顔。きたなっ」

さ「なんで泣いとるん！？怪我したん！？」

し「一丁前に迷子か？」

セ「立てます？ほら、手貸してくださいな」


「……り、と…」


う「ん？」


「ありがとう。」


黄色星人さんに起こしてもらう。



少しだけ彼らが王子様に見えた。なんてな。

でもほんとにそれくらい星空が似合う。


う「……なぁ。」

「？」

う「俺さよくよーく考えてみたら帰れないんだわ。」

「あ。」

し「体重的にうらたさんが織姫さん乗せれば帰れるんやけど、壊してもうたし」

さ「今日終わったら来年まで皆来ないんよ。」

「え、でも流星群ってまだ見れるよ？」

セ「今日が1番地球に近づくんですわ。
あと見えるのは近くの星を転々と今日みたいに回ってるからなんです。」

「呼び戻すことって……」

う「無理。たとえ俺らがいないこと気づいてもあと2ヵ月は帰ってこねぇ。」

「なんてこったい。」

う「て、ことでさ…。お前んとこにしばらく滞在してもいいか？」

「え、やだ。」

う「お前が壊したんだろーが。」

「…2ヶ月だけね。」

しさセ「しゃーーっ！」

う「お前らは帰れるだろ」

しさセ「えー！」


コイツら……

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