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85話 ページ14

太宰さんはゆらりと立ち上がってアンシャルさんの首元を掴みかかった。

太「どういうことだい?」

太宰さんの瞳から光が消え、怒りに満ち溢れていた。
怒り心頭な太宰さんに背筋が凍ったが太宰さんが怒るのも無理もない。
この人に巻き込まれたせいで自分の姉が死んだことになり3日前まで苦しい思いをずっとしていたのだ。
アンシャルさんは太宰さんにされるがままだ。
止めるものは誰もいない。逼迫した空気を変えたのは

「待って。まずは話を聞いてほしい。」

Aさんのまっすぐな視線に射抜かれた太宰さんは渋々手を離した。

「確かに事件に巻き込まれたのは事実だが、根本的な点だと今回のあらゆる問題は私のせいなんだ。」

探偵社に混乱が巻き起こる。
Aさんは決心した顔つきで深呼吸をした。

「本来、私は存在すべき存在ではなかったんだ。」

太「何を言ってるんだい?姉さんが存在してはいけないわけ無いだろう!?」

何てことを言うんだと太宰さんは叫んだ。

「歪みが私に対してイレギュラーだと言ったことは間違っていない。」

Aさんは首を横に降り太宰さんの言葉を否定する。
Aさんは椅子から降り床の上に正座して、背筋を伸ばす。
膝の前に手をつき、指先と膝で三角形を作る。深々と頭を下げれば、国木田さんが慌てたような声でAさんを呼んだ。

国「ちょ、何を…!?」

「お詫びを。」

Aさんはもう一度、深く頭を下げる。

「本来存在しない私のせいで皆さんを巻き込んでしまいました。誠に申し訳ございませんでした。」

存在してはいけないという意味はよくわからないが

敦「大丈夫ですから!顔を上げてください!!」

太「大変だったのは姉さんの方だろう!?何で姉さんが謝るんだい!?」

慌てた僕と太宰さんがAさんを起き上がらせる。

「私には前世の記憶がある。」

谷「えっ?」

ア「それについては僕から話すよ。」

ずっと端で黙っていたアンシャルさんが口をようやく開いた。
Aさんが歪みにより理不尽に前世の人生を終えたこと。アンシャルさんに頼まれてキシャルさんを止めるために奮闘していたこと。そして僕達の事をAさんのいた世界では漫画という物語の世界の存在だったこと。

ア「Aは僕達に巻き込まれただけなんだ。決して望んで君達を陥れようとした訳では…」

アンシャルさんは弁解するように話したが正直理解が追い付かない。
けれど1つ言えることは───

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甘栗(プロフ) - ウナさん» どんどん中也さんの活躍増やしていこうと思ってます!ドキドキしてもらえるように頑張ります! (2019年4月4日 19時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
ウナ - うわあ、もうかっこよすぎです、中也!!やばいですよもう!凄いです! (2019年4月4日 18時) (レス) id: 0bc8f10023 (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - チョコ味の白兎さん» 確かに口調が敦君みたいですね(笑)色々な関係が動く予定なので楽しみしててください! (2019年3月30日 20時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - 雪宮暦さん» カッコいい中也を目指してるのでそう言って貰えて嬉しいです! (2019年3月30日 20時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
チョコ味の白兎 - 最後のセリフが敦くんっぽい!ここからの展開が楽しみ! (2019年3月30日 17時) (レス) id: 8cc010c4ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘栗 | 作成日時:2019年2月28日 16時

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