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84話 ページ13

Aさんの本題に空気はピリッと張りつめた。

「隠れてないで出てきなよ、アンシャル。君が来ないと始まらないだろう?」

Aさんは誰もいない場所に向かって話しかけた。
誰に向かって話しているのだろうかとキョロキョロしてるとAさんの左隣に水色の髪の男の人が現れた。

ア「隠れていたつもりは無いんだよ?只準備に手間取ってね。」

こんにちはと柔和な笑みを湛えた青年の登場に国木田さんは幽霊など信じないぞ!?と叫んだ。
カオスだ…;

ア「僕も手負いでね?呼ばれても簡単には来られないって何度も言ったと思うんだよ?」

アンシャルさんの体が時折消えるので国木田さんは小さく悲鳴をあげる。
確かにお化けみたいだ。

「そんなことより例の持ってきた?」

アンシャルさんは僕の生命に関する問題をそんなことって言う!?と叫ぶがAさんは無視する。
とほほと半泣きでアンシャルさんは小瓶をAさんに差し出した。

敦「何ですか?それ?」

小瓶の中は薄い翡翠色の液体が入っていて光が当たると液体は虹色のようにも見える。
Aさんは太宰さんを手招きして呼んだ。

「治、怪我してるでしょう?これを飲めば傷が癒えるよ。」

Aさんがだよな?とアンシャルさんを目で確認するとアンシャルはビクッと震えたのち頭をブンブンと縦にふった。
Aさんはやっぱり太宰さんのお姉さんなんだなとひきつった笑みで笑うと

太「私のために…ありがとう姉さん!」

太宰さんは躊躇いもなく謎の液体を一気に飲み干した。
探偵社の皆が見守る中、敦が口を開く。

敦「どう…ですか?」

太宰さんは与謝野さんの異能が効かないので怪我をしたままだったのだ。一番酷かった傷口を見るとしゅわしゅわと音を立てて傷が塞がっていった。

太「異能ではないのに傷が癒えるなんて不思議な体験だよ。」

ご覧の通り全快だと動いて見せる太宰さんにAさんは胸を撫で下ろした。

「これでそちらとしても万事解決って所で良いかい?」

ア「うん。一安心だよ」

そちらとしてもってどういうことなんだろうと不思議に思っているとAさんがアンシャルさんを指差して

「私が死ぬ羽目になったのも、今回の無差別障害事件の元凶は全部コイツのせい。」

敦「へー、そうなんですか。







………………………………って、はい!?」






冷や汗をかくアンシャルさんを二度見して僕は叫んだ。

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甘栗(プロフ) - ウナさん» どんどん中也さんの活躍増やしていこうと思ってます!ドキドキしてもらえるように頑張ります! (2019年4月4日 19時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
ウナ - うわあ、もうかっこよすぎです、中也!!やばいですよもう!凄いです! (2019年4月4日 18時) (レス) id: 0bc8f10023 (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - チョコ味の白兎さん» 確かに口調が敦君みたいですね(笑)色々な関係が動く予定なので楽しみしててください! (2019年3月30日 20時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - 雪宮暦さん» カッコいい中也を目指してるのでそう言って貰えて嬉しいです! (2019年3月30日 20時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
チョコ味の白兎 - 最後のセリフが敦くんっぽい!ここからの展開が楽しみ! (2019年3月30日 17時) (レス) id: 8cc010c4ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘栗 | 作成日時:2019年2月28日 16時

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