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＊ ページ38
涼介side
涼介「...ってな訳なんだけど...どう思う？大ちゃん。」
大貴「どうって言われても...夢見なくなったんなら仕方ないだろ。」
大ちゃんが座っていた椅子からぴょんっと降りて、部屋をぐるぐる和回り始める
涼介「そーなんだけどさぁ...」
俺はといえば、机を挟んで大ちゃんと向かい合わせになるように座っているのだが、自分の指にはめている指輪をくるくると回している
...あいつと最後にあった日から今日で１ヶ月
季節はすっかり夏だ
汗ばむような暑さ...と言うよりは、油断したらすぐにでも倒れて今居そうなほど暑い、の方がより現実的だ
涼介「あー...わっかんねぇよ〜...」
俺が机に伏せたと同時に、視界に映っていた大ちゃんがピタリと止まった
大貴「...なぁ。」
涼介「んー？」
大貴「...探さねぇか？」
涼介「誰を？」
俺の方と反対側を向いているから、大ちゃんの表情はよく分からない
けど
大貴「《あみ》ってやつを。」
そういった大ちゃんの声はほんの少し震えていた気がする
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作者名：有谷 彩涼 | 作成日時：2019年6月21日 20時
