第79話 忘れる為にするのに忘れられない治療法 ページ33
私達は子供部屋に座ると、一松さんが布を渡してきた。
『何ですかこれ?』
「俺、良い治療法知ってるから。その布で目、隠して」
『?解りました』
私は素直に布を目に当て、後頭部で結ぶと、視界が完全に見えなくなった。
『わ、見えない……。それでどんな治療法何ですか?』
「……ちょっと待ってて」
『?はい』
何か準備でもするのかな?
そうジッと待っていたが、何も起きなく、秒針が時を刻む音が聞こえてくるだけ。
『あの、一松さん?どうかしましーー』
『たか』、と言おうとした瞬間、唇に柔らかい感触があっーーん?柔らかい感触?
『んっ、んんっ?!』
そこで私は、ようやく自分が一松さんにキスされているのだという事が解った。
自分が気付くのが遅いというのもあるが、キスされているというのもあって、私は耳朶まで真っ赤になってしまった。
『んんっ、んっ……』
抵抗しても一松さんは何も動かないし、唇が塞がれていて、喋れないし息が出来ない。
私は酸素が欲しくて口を開けると、待っていたかの様に私の口の中に舌が入ってきた。
『ふぁっ!?い、ちま、つさ……っあ、』
誰だぁこの気持ち悪ぃ声は!!私だよ!!←←
つか何だよ『ふぁっ』って。『ふぁっ』は驚いた時に使うモノだろうがぁぁああ!!確かに驚いてるけどさっ?!←←
『やっ、んっ、やめっ、ふっ、ん』
ようやく一松さんがやめてくれた頃には、私は生理的に涙目になって、真っ赤になっていた。
『いっ、一松さん……?!ど、うして……』
「……良い治療法、だったでしょ。ちょっとは忘れられた?……クソ松の事」
『えっ?!そういう治療法だったんですか!?確か、に一松さんの方がヤバかったですけれど、も……』
私はそこまで言うと、顔から火が出るんじゃないかという程真っ赤になった。
私は目隠しを外されると、視界に映ったのは意地悪そうな笑みを浮かべた一松さん。
「なんならもっかいしてあげようか?今度はもっと激しく」
『いっ、いいです!!もう治りました!!』
「ふーん……」
そう一松さんが言ったかと思うと、私の切り口の所に軽く爪をたてた。
『っ?!!?』
あまりの痛みに私が声にならない悲鳴をあげると、目の前の一松さんは「ほらまだ治ってないじゃん(・´∀・`)ドヤァ」という顔をした。これは誰だって痛いです一松さん。あと何でドヤ顔をしているんですか。←←
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ショコラ - 第65話の「溢してる」は「溢れてる」じゃないでしょうか?? (2018年1月18日 12時) (レス) id: 0c05feb430 (このIDを非表示/違反報告)
ソエル(グラデ松が好きすぎて鼻血がガチで出た人間) - ロリィのかい 水玉●●ーボーイみたいっすねー!!! (2017年1月1日 8時) (レス) id: e5d5f3a62f (このIDを非表示/違反報告)
粉粉粉粉粉 - えるつんさん» ぬおおお返信遅れてスミマセンンンンンン(( まさかえるつん様・・・・・・最俺を知ってるとはっ!フジィ!!フジ好きだよ好きだけどごめんね北のヤンキーの方が好きなんだ(( すっ、素敵な作品だなんてぇ・・・とんでもございません!!ありがとうございます!! (2016年12月28日 0時) (レス) id: 50c053d93a (このIDを非表示/違反報告)
えるつん - フッジサーンだと…。フジ…あ、なんかフジとチョロ松って突っ込みやくで気が合いそう…。素敵な作品あざす! (2016年6月26日 20時) (レス) id: d306f97df7 (このIDを非表示/違反報告)
粉粉粉粉粉 - 違うよ、神r【自主規制】ちゃん……!私が欲しいのはそのモジャの本体だ……!!←← だがしかし、髪はむしっていくぞ。←← 「あ"あ"あ"ぁぁ俺の髪がァァアア!!」←← あれ?どこぞのモジャが嘆いている……。←← (2016年5月8日 21時) (レス) id: 001fe28574 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:粉粉粉粉粉 | 作者ホームページ:http://Conago
作成日時:2016年3月7日 22時