第62話 (胸糞注意。読まなくても問題ありません) ページ15
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「ねぇ、今どんな気持ち?」
目の前では、酷く整った美貌を醜く歪めて下品に笑う彼女が、白い脚を惜しげもなく見せつけながら脚を組み教卓に腰掛けて私を見下ろしていた。
「……、さ、いあく」
「あら。口答えが出来るのね。憎らしそうに私を見上げるその瞳もぞくぞくしちゃう。
先生の方はどうかしら?」
赤い唇で弧を描き、スマートフォンをゆっくりと左右に振りながら舌舐めずりしている姿は酷く妖艶だ。
そんな彼女の綺麗な指を向けられている新人の男性教師は、驚きでなのか肩を震わせて私の上から飛び退いた。
さっきまで上に覆い被さっていた先生の唾液でベトベトの上半身には制服は無く、乱れたキャミソールだけ。鋏でビリビリになっている制服は、もう着れそうも無かった。
「お、おまえ何を!?」
「なにって、盗撮?先生が女生徒を此処に連れ込んで、襲ってた動画が私の手元にあるの。
先生、今どんな気持ちかしら?」
「け、消せ!」
彼女に向け暴言を吐いた教師は、彼女の手で揺れているスマートフォンを取り上げようと、突進していく。
それに対し、驚く事なく脚を振り上げた彼女は、教師の鳩尾を蹴った。咳き込みながら後ろへバランスを崩し、机に向かって倒れ込んだ教師を、彼女は無表情で蹴り上げる。
「げっほごほっ」
「逆らうなよ。病院にぶち込んでやろうか?怪我なくてもこれ突き出せば先生豚箱行きよ?」
何かが折れるような異様な音がたっても、彼女は蹴ることをやめず、下品に笑いながら暴言を吐いていた。
「流石、乙女ちゃんだわ。容赦ないわ」
「確かに!」
彼女は、この学校の女王様。
教師も逆らえない存在で、彼女に逆らったら最後。病院送りにされるか、永遠とストレス発散用の玩具みたいに虐められるか。
「このデータうちのスマホにも送られてっから。乙女ちゃんどうする?皆に送っちゃう?」
だから彼女の取り巻きは常に彼女の機嫌を気にしている。
「あぁ、そうね。教育委員会にでも匿名で送っとこっか」
この状況を作り出しておいて、笑っているこの女は狂ってる。
そんな彼女に逆らって、ストレス発散用の玩具に成り下がってもなお、反抗する私も狂ってるのかもしれない。
「こいつ消す為に、
そう言いながら、私の髪を掴み頬に思い切り平手打ちするこの女は、イカれてる。
「っう!」
そして、この女の片割れの男はもっとイカれてる。
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バンビ(プロフ) - 真理さん» 現在更新のペースがかなりゆっくりになってしまっていますが、時間を見つけて更新をしていきますので、今後ともよろしくお願い致します。 (1月25日 23時) (レス) id: ff777945fb (このIDを非表示/違反報告)
真理 - バンビさん» 続きまだですか? (1月24日 7時) (レス) id: e1f8464f5a (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - リコさん» ありがとうございます。今後も楽しみにして頂ける様に更新していきます。 (2021年7月18日 11時) (レス) id: ff777945fb (このIDを非表示/違反報告)
リコ(プロフ) - 続きを楽しみにしてます! (2021年5月9日 6時) (レス) id: 8b5e530447 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - 紗衣さん» ありがとうございます。非常にゆっくりな更新になっていますが、楽しみにして頂ける様に頑張ります。 (2021年4月10日 0時) (レス) id: ff777945fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:バンビ | 作成日時:2020年9月4日 12時