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第63話 ページ16

朋香side




桜乃に彼氏ができた。
言わずもがな、相手はリョーマ様ではなくあの人である。


非常に運命的な出会いをし、桜乃だけに優しい王子様。
そんな人が桜乃の彼氏になった事を知っているのは、二人が付き合ってから一週間経つ今も、親友の私一人だけだった。



「それでね!今日の試合、応援に来てくれるって」

「よかったわね!」



嬉しそうに話している桜乃は、本当に幸せそうだ。

桜乃への嫌がらせも、如月先輩が部活を退部したと同時に落ち着いていて、このまま平和だったらいいのにと願ってしまう。
桜乃の周りに、いつも通りの平和が戻ってこようとしているのだと、それを思うと嬉しくて涙が出そうな程だ。



「それにしても、今日は決勝戦よね?準決勝の試合に続いてまた出られるなんて凄いじゃない!」

「全部、Aさんのお陰なの」



ふにゃりとそう笑う桜乃は、大切そうにラケットバッグを抱きしめている。

今日は、地区予選の決勝。
桜乃はシングルス3に出るそうだ。一年生レギュラーだなんてリョーマ様と同じで、どうやら他校からも少し注目されているとか。



「私も応援してるから!桜乃なら絶対勝てる!」



実は、桜乃がレギュラーになってから、初めてあの子の試合を見る。
女子テニス部の実力は、それなりに高い方らしい。男子テニス部が全国クラスなだけあり、そこまでのレベルではないが、全体的に見て強豪に入る様で入らないラインとか聞いたことはあった。

そこそこ強い。そこにレギュラーとして選ばれた桜乃。

初心者よりも、もしかしたら下手かも。そんなレベルだったあの子が、どれだけ上達したのかが楽しみだった。


















《ゲームセット。アンドマッチウォンバイ竜崎》



審判のコールに唖然とする。

フェンス越しに見える桜乃は、汗こそかいているが息切れはしていない。寧ろ、どこか余裕そうで、どこかリョーマ様を思わせる雰囲気だ。
比べて、相手選手の方は滝の様な汗と、激しい息切れを起こしている。

ゲームカウントが6ー1で桜乃の圧勝。

思わず周りを見渡すと、同じ様に驚いた表情で桜乃を見つめるオーディエンス。驚いていないのは、青学女子テニス部の部員くらいだった。



「う、うそぉ……」



桜乃の急激な成長に驚くと同時に、あのリョーマ様に教えてもらっても下手っぴだった桜乃を、ここまで叩き上げた東さんって何者なんだろうか?

そんな疑問が頭の中をぐるぐると巡っていた。

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バンビ(プロフ) - 真理さん» 現在更新のペースがかなりゆっくりになってしまっていますが、時間を見つけて更新をしていきますので、今後ともよろしくお願い致します。 (1月25日 23時) (レス) id: ff777945fb (このIDを非表示/違反報告)
真理 - バンビさん» 続きまだですか? (1月24日 7時) (レス) id: e1f8464f5a (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - リコさん» ありがとうございます。今後も楽しみにして頂ける様に更新していきます。 (2021年7月18日 11時) (レス) id: ff777945fb (このIDを非表示/違反報告)
リコ(プロフ) - 続きを楽しみにしてます! (2021年5月9日 6時) (レス) id: 8b5e530447 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - 紗衣さん» ありがとうございます。非常にゆっくりな更新になっていますが、楽しみにして頂ける様に頑張ります。 (2021年4月10日 0時) (レス) id: ff777945fb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:バンビ | 作成日時:2020年9月4日 12時

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