『帰りたくない』 ページ24
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パチパチと燃える火の音。
目の前にある整った顔と、小さな寝息。
背中に回された腕。
それは確かに、ジェイドのものだった。
時計を見るともう朝だった。
けれど、起きる気にはならない。
よし、失礼します。
心の中でそう言ってから、ジェイドに抱きつく。
“帰りたくない”
その気持ちが日に日に大きくなるのを感じる。
でも、みんなに会いたい。
太宰にも中也にも織田作にも、姉さんにも芥川にも。
みんなに会いたい。
けど、みんなといたい。
子供みたいな我儘なのはわかってる。
でも、折角学校に通えたのに。
学生として勉強して、学生として友達を作った。
その生活が終わることを考えると、嫌になる。
終わりたくない。
ずっとみんなといたいのに。
みんなとここで...ここで、魔法を習っていたい。
そりゃあたしには魔法が使えない。
でも、魔法の仕組みを知るのは好きだ。
いつか、魔力を創り出せるかもしれないから。
『......おやすみなさい』
目を瞑って、意識を落とした。
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おとーふくん(プロフ) - ありがとうございます!!気をつけます!!死柄眼残夏さんも体調にお気をつけて自身の小説更新、がんばってくださいねー!!! (2020年7月16日 7時) (レス) id: 2f2d7a1768 (このIDを非表示/違反報告)
死柄眼残夏(プロフ) - とても面白いと思います!!ツイステも文ストも大好きです!!体調に気を付けながら更新頑張ってください!!応援してます!!♪ \(^ω^\ ) (2020年7月15日 20時) (レス) id: 43c43a1464 (このIDを非表示/違反報告)
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