諜報�そ�『黎斗』 ページ7
まだ息が上がり、濡れた瞳のまま赤い唇から甘い息の漏れるAの首にバグルドライバーを突きつける。
黎斗「君は知り過ぎた」
A「九条貴利矢の様に私を真実と共に闇に葬る？」
そう聞くAの目が先刻までの狂宴の余韻を漂わせたままで、黎斗の心は冷酷な顔の下で揺れていた。
諜報員だと気付いた時にはもうどこかでAに惹かれていたんだろう。そんな自分の気持ちが許せなくて、いっそAを消そうと部屋に誘った。
情報収集のために簡単に男と寝るような女だと思っていた。自分の気持ちを手玉に取っているつもりのAを逆に罠に嵌めて消してやろうと思っていた。
それなのに。
自分に惹かれてしまった事に困惑しながらも、恥じらいと喜びの声を上げて自分に堕ちて来たAに残酷になりきれない。
予想外のAの本心に黎斗の冷酷な仮面はボロボロと崩れ落ちていた。
黎斗「君は諜報員として失格だな」
黎斗はため息をついてバグルドライバーをAの首から外した。
黎斗「女としては最高なのに」
黎斗がバグルドライバーを床に放り投げると、Aは驚いた顔をして黎斗を見上げた。
A「え、、どうして？」
ここまま消されるのは、黎斗に淡い気持ちなど抱いてしまった愚かな自分に相応しい末路だと思った。
それなのに目の前の黎斗はバグルドライバーを放り投げ、さっきまでの冷たい顔から穏やかな顔に変わり自分を見ていた。
そっとまた黎斗に抱きしめられる。
どういうことか分からず身動きの出来ないAの唇に黎斗の唇が優しく重なる。
さっきまで愛し合っていた身体と身体は熱を持ったまま重なり合い、再び平衡状態になろうとして体温が混じり合う。
そのまま何も言わず抱き合ってお互いの鼓動を聞いていた。
ふと顔を上げて黎斗を見上げれば、優しく微笑んで甘く唇を重ねられる。
微睡んで、そのまま夢現を行き来して、朝が来た。
それっきり幻夢の社長とは会っていない。
数ヶ月が経ち、また別の機関から依頼を受けて電脳救命センターと言う場所へ衛生省と偽り潜入した。仮野と言うナースと話をしていた時。
聞き覚えのある声に振り返る。
A「あ、、」
忘れた事なんか無かった。
逢いたくて仕方なかった人。
黎斗「A」
笑顔でそっと差し出された手に指を伸ばす。
そのまま抱き締められ思わず涙が溢れる。
「やはり君は諜報員失格だな」
そう言って黎斗は微笑んだ
終
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moon791(プロフ) - おお！久々に更新されていて嬉しいです。続きを楽しみにしております。 (2019年9月26日 5時) (
レス) id: 5e8cd81772 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - 花恋さん» この前、ツイッターでお写真見られました！元気そうで良かったです（≧∇≦） (2019年2月27日 5時) (レス) id: 526e5a9f3e (このIDを非表示/違反報告)
花恋(プロフ) - 大我の中の人…インスタには一応いますよ。投稿まだ一個ですけど(>_>) (2019年2月14日 16時) (レス) id: eb6c37d723 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - Hyuiさん» おかしなコメント、消えたみたいですね。ありがとうございます。 (2018年8月10日 6時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
Hyui(プロフ) - 零久さん» 幸恵さんだよね？こういう暴言やめなよ？ちゃんと消して (2018年8月4日 22時) (レス) id: d26fc2b26a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おおさきまいこ | 作成日時：2018年5月4日 4時
