Dream story.006 ページ7
バスでの移動も中間地点に差し掛かった時。
パーキングエリアでそれぞれしたいことを終えた後、再びバスは走り出した。
私はエリア内でご飯を終えてしまったために、少しだけウトウトとしかけていた。
……まぁ、誰も話しに来ないだろうし寝ちゃおうかな。
「……どうせ、夜は眠れないのだから」
そういって、軽く太陽を睨みながら目を閉じていった。
瞑っていたはずの視界は、真っ赤に染まっていた。
「……起きて……さん。朱月さん、着いたよ!」
初めは軽く、徐々に強めに体を揺さぶられた朦朧としていた私は、ハッとして意識を覚醒させる。
手に持っていたタオルで軽く顔を吹いて、起こしてくれた人に丁寧にお礼を述べる。
その人は赤い髪を揺らしながら爽やかに笑った。
エナメルバッグを掲げていざ下車すると、目の前には富士山がめいいっぱいに見えた。
その風景に気を奪われていると、背後から声をかけられ、いざ振り向くと。
そこには雷門中サッカー部にいたあの黒い謎の形をした男の子がいた。
「俺、稲森明日人! 朱月Aさん、だよね?」
「あ、はい。よろしくお願いします!それから、呼び方は自由でよろしいので…」
「じゃあ、お互いに呼び捨てでいこう!」
……え、今この方呼び捨てと仰ったのか。
「ひぇっ、そんな先輩を呼び捨て!? 無理です、切腹します!!」
「早まらないで?!」
Dream story.007→←Dream story.005
77人がお気に入り
「イナズマイレブン」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ジューガ | 作成日時:2018年11月18日 13時