蛇を操る少年(仮)は、探偵社のなかで最年長……らしい。【文豪ストレイドッグス･男主･マンガ沿い】

外の世界（プロローグ） ページ2

朝。
雀の可愛らしい声をききながら、ココアを飲む。
部屋には、数え切れないほどの本があり、その中央にあるイスに座りながら、本を読む少年。
彼の名前は風上(かざかみ)A。
１００年以上この山にいて、山から１歩も外に出たことがない。
知っているのは、本で知ったことのみ。
海がどんなものか、人間とはどういう存在か。
想像の中で膨らむ世界は彼に大きな夢をみせる。
−外の世界をみたい。
それが、彼の夢。


雨が強く降る日、彼はある少年と出会った。
彼は怖かった。
自分のことが知られたら、その少年が離れていきそうで。
でも、少年は彼のそばを離れなかった。

だが、数年も少年と出会っていない彼は、忘れられた。としか思っていなかった。

その数年後、ある男が家の扉をノックした。
コンコンと優しくノックした。
ドアを開けると、あの時の少年ではなく、すっかり大人になった少年がいた。

彼はわかった。
男が、昔一緒に遊んだ少年だと。
男は彼を外の世界に連れ出した。
男の名は









太宰治(だざいおさむ)。
『武装探偵社(ぶそうたんていしゃ)』の1人である。
『人間失格(にんげんしっかく)』という異能力をもち、元______だった。

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