【あんスタ】殺し屋がプロデューサーをして大丈夫なんですか？２ (ページ23)

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朔間零side

挨拶回りを終えて、〝UNDEAD様〟と書かれた紙の貼ってある部屋に入っていった

いわゆる、楽屋入りじゃ

この後の予定じゃが……

と言って今日一日の流れを確認していく

この仕事は本来、プロデューサーのやることだが、大事な用が入ってしまったらしいので今ここにはいない

リハ前後に来れたらラッキー！とのこと

スタッフ総動員の打ち合わせの後にリハーサル。打ち合わせまでは時間があるし、会場内のレッスン室
は自由に使って良いと許可が降りているので、この後はそこで各自、気になるところを確認するつもりだ

｢＿＿とまあ、こんな所じゃ。散々プロデューサーに言われたせいで、予定表なんて見なくても言えるようになってしまったわい｣

｢それなのに、当の本人は予定があって遅れるってよ｣

実は、Aの嬢ちゃん、そういう管理はものすごく徹底してての

『遅刻厳禁、迷子厳禁、しっかりしてよ！分かった！？』

と一日に五回は言っとったぞえ

わんこもまだ少し嬢ちゃんに対し当たりが強いが、以前ほどの嫌悪感は無いようで安心しておる

｢なんか、Aちゃんの家庭大変そうだよね～。一人暮らしだし｣

｢ああ、あいつはもう少し食事をした方が良いと思っている。細いからな｣

偽名じゃからなぁ……

なぁ～んて、爆弾投下は流石にしないが
彼女の素性には疑問な所が所々ある

ある日、明坂Aという女生徒が編入してきた

媚びを売るような性格で過ごしていたが、その裏には何かある気がして、知り合いに頼み彼女について調べてもらった

すると明坂Aなんて人物は存在せず、浮かび上がったのは、綾至Aという子

おそらく偽名なのだろうという推測が着いた

父子家庭で今は一人暮らし、父親とは別居していて駅前でバーを開いている

分かったのはここまで

調べた本人はバーに行ったらしいが、なんの異常も無く、ただ店長の気前が良く、頂いたイエロー・パロットは美味だったと言っていた

何故、偽名を使い編入してくる必要があったのか

この学園に何か目的が？

考える程、良くない方向へ思考が進んでいく

＿＿ぃ、おーい

ふと気づくと目の前に薫くんのお顔が

あ～、我輩イケメンに弱いんじゃ～照れる～

｢ふざけないでよねー、人来てるから呼んだの｣

と言われると、確かにコンコンとノックが聞こえた

スタッフだろうか、と思い座っていた席を立ち、扉へ向かった