安心 ページ39
早く戻らないと…
？「分かりませんね」
「…茨」
茨「なぜ、自身が不利になるような真似を？…貴女に利益などないのに」
「…じゃあ聞くけれど、君は、利益がないと動かないの？」
茨 ピクッ「…」
「……決勝、楽しみにしてるよ」
「お待たせ」
真緒「っ！すげぇことになってるぞ…？ネットでもお前の意見とさっきの映像どっちが正しいのか討論されてるしっ」
スバル「お、俺のせいで、A先輩に、迷惑が」
「スバル、それ、本気で言ってる？」
スバル「だ、だって」
「“だって”じゃない…！！！！！！！！！」
真「！Aさん…」
「君が悲しんでる時に私が見て見ぬ振りをするとでも思ってるわけ！？心外にもほどがあるわ…！！！迷惑だとか、優勝だとか、今考えることじゃないでしょ！？今、考えるべきことはこの状況をどう乗り越えるかでしょ………！！！！！！」
北斗「………」
真緒(うっわ……珍しい。Aがあそこまで声を張り上げるのなんて見たことないかも)
北斗「Aさん、ここは任せても良いですか」
「！………うん。何か考えがあるんだね。分かったよ。あんずちゃんはどうする？」
あんず「あ、えっと…」
北斗「あんずも来てくれるか？…『Eden』のところに行く」
あんず「！う、うん…！！」
スバル「………」
……まだ、冷たいわね…
「スバル、あったかいお茶でも持って来」
ギュッ「！……スバル」
スバル「…先輩は……いなくならないよね…？…いや、分かってるんだ……でも、情けないけど、怖くて…一人は、嫌だよ……」
「情けなくなんかないよ。人間追い込まれると人肌が恋しくなるものだしね。…さっきは怒鳴っちゃってごめんね」
スバル「っ！ううん…俺があんなこと言ったからなんだし……」
「ねぇ、スバル。“A先輩”だと、なんだか他人行儀に聞こえちゃうからいつもみたいに“Aちゃん先輩”って呼んで？」
スバル「っ！……Aちゃん先輩！！俺…っ！！まだみんなと一緒に歌いたいよっ踊りたいよっなんで俺なの…！？なんでみんな父さんを悪く言うのっ」
「うん、大丈夫。大丈夫だよ。君はまだみんなと歌えるし、踊れる。すぐに君のお父さんを悪く言う奴らはいなくなる」
だから、安心して？
……泣いても良いんだよ
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作者名：Kananan | 作成日時：2018年3月7日 7時
