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「美味しそうなぶどうが買えてよかった。」
「うん。」
時は少し飛んで、何とか果実店でおつかいを終えた後。
店長さん？は僕を、驚くような少し嫌な…若干恐怖混じりの目で見ていたけれど、ここでも物を投げられたり、物を売ってくれないようなことはなかった。
ぶどうは小さな編み籠にそっといれて、僕が持っている。持たせてほしいと頼んだから。
Obsidianは「僕が頼まれたおつかいだからいいのに……」と言っていたけれど、渋々僕に籠を手渡してくれた。
帰りも行きと同じように手を繋いでもらっているから籠は片手に持っているような状態だけれど、中身はぶどう二房だけだからそんなに重くない。大丈夫。
「一応言うけど、重かったら言って。一応怪我人なんだしこれで怪我が悪くなったら元も子もないよ。」
「無理は、しないようにする…」
相変わらず平坦で無愛想に聞こえるかもしれない彼の声。
でも、本当は優しくて、強くて、良いスケルトン。僕もこんな風に強くなれたらいいのに。
Dreamといる時とはまた別の暖かさ、幸せがこみ上げてくる。
もしまたここに来れるんだったらDreamと一緒に来たいくらいには、僕はこの世界…というより、ObsidianやJadeが好きになりつつあった。
「おい、この悪魔が！！」
…ああ、そうだった。彼は虐められていない訳じゃない。
目の前で啖呵を切ったリーダーのような存在は大人だった。よく見れば虐めっ子達だけじゃなく、大人も混ざっている。
周りに味方なんていない。僕らを避難する声が上がり、それは蔑みの叫びに変わっていく。
暖かさを知ってしまえば、元々の冷たさも同時に分かってしまうことなんて、とっくに分かっていた事の筈なのに。
自分を虐めるのは彼らではないと分かっていても、殴られた痛みが戻ってきて、自分が冷たくなっていくような錯覚に陥る。
「Nightmare、離れてって言うまで手を離さないで。」
それと、ぶどうは守っておいて。
足を止めたまま、目を前に向けたままObsidianは笑っていた。
僕らは骨の身だというのに、手を握られた箇所は温かい。もしかしたらこの温かさも幻かもしれないけど、願うように僕はその手をギュッと握りしめた。
でも。
Obsidianが笑っていたのは希望を持っていたからじゃないって、どうして早く気付けなかったんだろう。
ちゃんと見ていたら、君がこの瞬間を待っていたような、歓喜の、歪んだ笑みで、彼らを見ていることに、早く気付けたはずなのに。
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螺子 - 続きが気になる病に罹りました!!のんびり更新待ってます〜!! (2023年2月1日 17時) (
レス) @page19 id: ef6865ad9b (このIDを非表示/違反報告)
もふわた【きまぐれ極低浮上】(プロフ) - 星雪桜さん» コメントありがとうございます、シャタド君にはネガティブのために(大抵が度を過ぎた)悪戯をしてほしいな、と……完全なる幻覚ですが、やんちゃしていてほしいですね…！！ (2023年1月14日 13時) (レス) id: 16b00589d0 (このIDを非表示/違反報告)
星雪桜(プロフ) - そちらのお宅のShattered、ちゃんとネガティブ採取しようと動いて… ｶﾜｲｲ。(本当はそれが正しいのですが)初コメ失礼致しました。 (2023年1月14日 11時) (レス) id: 2d02a9e0d3 (このIDを非表示/違反報告)
もふわた【きまぐれ極低浮上】(プロフ) - 宇治露 歩阿さん» 思いついたら気ままに書いていこうと思います。 (2023年1月13日 8時) (レス) @page9 id: 16b00589d0 (このIDを非表示/違反報告)
宇治露 歩阿(プロフ) - 新作楽しみにしてます (2023年1月13日 0時) (レス) id: 0bb7a6f5d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふわた【きまぐれ極低浮上】 | 作成日時：2023年1月11日 19時
