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涙が止まらない。
震えながら言葉を伝えた時には、葵先輩との楽しかった思い出も、意見がぶつかった時の思い出も、頭をよぎった。



「何を馬鹿な事を言ってる」


低い声で、力がこもった声が聞こえた。
百瀬先輩に怒るようなそんな声じゃない。本当に怒ってる声だった。






「お前がそれを本気で言ってるなら、俺は容赦はしない。」



なんで貴方がそんなに怒るんですか。


「なんでですか?だって、今この状態を見て私の恋が貴方を傷つけてるようなものじゃないですか。 私と貴方が仲がいいって、そう思われてたんですよね? だから、貴方は好きな人から振られたんじゃないですか!?」


大きな声で遠くの人にも聞こえそうな声で、私は叫んだ。幸いここは学校内でありつつも人気は殆どない場所。 大声で喧嘩なんてとってもやりやすい場所だ。


「そう言うことだったら、こんな、こんな貴方を苦しめるような人間にはなりたくなかつた!!!!」

「……ふざけるな!!!」



ビクッと、身体が動いた。
怒鳴り声、葵先輩の本当の怒りの声が私に向かってぶつかってきた。



「お前は話を聞くことを覚えろ!!」

「俺がいつお前に傷つけられてるような言葉発したか? …確かにお前が言う通り、俺があいつに振られた理由は仲良しだと思われてたからとも言われた。でも、それだけが理由では無いんだ。 」


葵先輩がぽんと私の頭に手を置く。
優しくて、温かいその手の温度が、泣いてる私に染み込むようにして伝わってくる。


「俺の魅力の無さが原因なようなもんだ。だから、お前が思いつめるような事じゃない。」

「……っ、」


やだ、なんで優しくするの。
私の恋を、貴方との関係を、早く終わりを告げさせてよ。 そんな優しい声で、優しい顔で私を包み込まないで。


「……A、俺は恋愛関係のせいでお前と築き上げた関係を、0に戻したくない」


貴方の心は本当に綺麗だ。
こんな私を切り離そうとしない、折角のチャンスなのに。



「…先輩、ほんと綺麗な心の持ち主ですね」

「は? 何を言ってる」

「……切っちゃえばよかったんですよ。こんな憎たらしい嫉妬女。」

「はあ…お前はなんでそんなに自己評価が低いんだ。」

「女って結構そうゆう人多いですよ?」



ふふっと、私は笑みを浮かべた。
両手を強く握り、ゆっくりとまばたきをする。


_____ すうっと一呼吸をした。



「今から言うこと、否定しないで聴いてください。」


青い、ブルーダイヤモンドのような瞳を見つめ私は笑顔で、大声で、叫んだ。



「私は、一色葵先輩が大好きです!! 」




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蒸田。(むしだ)(プロフ) - くっ…蛍からチョコを貰いたい人生だった… (2019年2月17日 7時) (レス) id: f91a58f64c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花言葉企画参加者一同 x他1人 | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年2月14日 22時

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