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純粋なせいか、他の人にいじられたり、声優としての実力で他人にを引きつける魅力を持っていて、私みたいに汚れた心の持ち主をこんなに笑顔にさせてくれたり、 貴方はなんて人なんだ。
ねえ、葵先輩。
嫌かもしれない、聞きたくなかったかもしれない。
その顔、表情、
いいんだよ。
盛大に貴方の思いをぶつけて。
私は貴方からの答えがなんだろうと納得するからさ。
「A!!!」
名前が呼ばれた。
最後かもしれない。
ううん、最後だ。
今の私達の関係から、踏み出すための最後の名前を呼ばれた。
「気持ちは、答えてやれない。」
少しだけ聞こえる音楽。
何処からか歌のレッスンをしてるんだろうか。
この声は届いてしまってるだろうか。
今の私たちにはそんな音までもがかき消される。
「だが、好きになってくれてありがとう」
頬を流れた1粒の涙は、悲しい涙でも、嬉しい涙でもない、 心の底からありがとうという感謝の涙なのかもしれない。
関係を壊す選択を選んだ葵先輩への。
「今から、私達は喧嘩が出来る友人になれますね」
「…… そうだな」
葵先輩は結果的に関係を壊す選択をしたことによって、私と葵先輩は関係を0になるどころかさっきまでの関係は無くなった。
「同じ声優を目指すもの同士」そんな関係だったが、今は「信頼し喧嘩もできる同じ声優を目指すもの同士」になった。
こっちの方が友人、友達という言葉も当てはまりそうな気がする。
「ちょっと、葵とA〜?君達の声俺らの寮方面にまで聞こえてきたんだけど」
「…え!?」
「で、でも話の内容とかは聞こえなかったよ…?」
新しい関係を築き上げた時、百瀬先輩と蛍先輩が心配そうにしながらきてくれた。
「…少し喧嘩をしていただけだ」
「え、葵も喧嘩するの?しかも女の子と?」
「やかましい!!仲直りしたからいいだろう!!」
「…大丈夫??」
「あ、はい。楽しかったですよ。初めての喧嘩」
にこっと微笑むと、百瀬先輩も蛍丸先輩もホッとしたような表情をした。
「……喧嘩するほど仲がいいと言うだろ。」
ぼそっと呟いた葵先輩の言葉に、その場にいた3人はとてもびっくりしたのを覚えている。
_____ 私も葵先輩も初恋は叶わないで終わったけど、前よりいい関係になれたから私的には得した気分かな。
なんて、思ったりしながら4人で寮に戻っていった。
花言葉「純粋」「皆をひきつける魅力」
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蒸田。(むしだ)(プロフ) - くっ…蛍からチョコを貰いたい人生だった… (2019年2月17日 7時) (レス) id: f91a58f64c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花言葉企画参加者一同 x他1人 | 作者ホームページ:
作成日時:2019年2月14日 22時