第145話・鬼道の力 ページ10
「「鬼道! A!!」」
円堂と佐久間が駆け寄るが木材が落ちた勢いで
舞い上がった埃で視界が覆われてしまい、前に進めない2人。
視界が晴れるとそこには無傷の鬼道とAが立っていた。
「大丈夫か!?」
「ああ」
「鬼道が守ってくれたから」
鬼道だけを想定した作りだったためか、隙間は一人分。
鬼道はすぐにそれを読み解きAを抱き寄せ
もしものことがないよう、マントで彼女の頭を守ったのだ。
よかった、とホッとする円堂と佐久間。
「危ないとこだったな」
「避ける必要はなかった」
「え?」
「動かなければ、俺に当たらないよう仕掛けてあったんだ。
さすがにAが来ることは予想外だったみたいだが…」
どういうことだ? と言いたそうに顔を見合わせた円堂、佐久間に
鬼道は怒りを抑えながら「脅しだよ」と答えた。
「いつでも潰せるという…!」
「もしかしてあいつが?」
鬼道の様子を見て察した佐久間。
「会ったのか?」と聞く円堂に無言で頷く鬼道。
彼の隣にいるAは、円堂を見て暗い表情をしていた。
「なんてことだっ……」
その声に振り返ると、そこには青ざめた表情をしたフィディオがいた。
「何があったんだ!?━━━━━━まさか俺を助けたせいで、鬼道、A!
君たちが狙われたのか!?」
「いや、おまえを助けたことなど関係ない。アイツが俺の今の力を試したんだ」
「君を…試す?」
どういうことだ? と言いたげな顔をしたフィディオだったが、
路地から現れた別の人物に視線が写った。
フィディオにつられるようにそちらを見るとそこには、
鳩が豆鉄砲を食ったような表情をしている不動がいたのだ。
そこにいるメンバーと鬼道の近くにある木材であらましの状況を理解した不動。
そして改めて状況を整理するために、場所を移動し話をすることになった。
「君たちを狙ったのは、影山なのか…」
「正確には俺だけだが、確実に影山だ。顔は見ていないが直接話した」
「手段を選ばないやり方は相変わらずだな。…あ」
「気にしないで。本当のことだから」
円堂が気を遣いAに視線を映した。
その光景を見ていたフィディオは「?」と首を傾げた。
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皇(プロフ) - 一番最初から全部読みました。最高です。しかもまだまだ続く…!やっと追いついたので本日の一言も始めてみましたがとても面白かったです。これからも更新頑張ってください!✨ (2022年9月22日 9時) (レス) @page38 id: 84ae00d6d7 (このIDを非表示/違反報告)
フラッペ(プロフ) - 本日の一言が好きすぎる (2022年9月14日 23時) (レス) @page23 id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:活字不足卍 | 作成日時:2022年9月11日 16時