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第162話・拒絶反応 ページ27

試合はチームKから再開される。
逆転されたデモーニオは歯ぎしりをしながら「すぐに追い越してやる」と呟いた。


ビオレテからパスが回るデモーニオだったが、ゆっくりと立ち止まりボールがラインを越えた。
ゴーグルの上から目を抑えるような仕草をし、デモーニオの様子にビオレテとビアンコが駆け寄る。

「デモーニオ?」

ビアンコが呼びかけるが、デモーニオはキョロキョロとして呼びかけに応じない。

「ボール……ボールはどこだ!?」
「デモーニオ?」
「まさか…おまえ目が…」

デモーニオたちの様子を見ていた影山は声を上げる。

「拒絶反応が出たか」
「拒絶…反応…?」

その言葉に動揺したのかデモーニオは膝から崩れ落ちた。


「お前には、鬼道有人を超える存在になれる様にプログラムを与えた。
 だがお前の才能では、プログラムを100%開花させる事は出来なかった様だな。
 拒絶反応が出たのはその為だ」

淡々と事実を伝える影山に鬼道はぐっと拳を握る。

「大丈夫です。まだ、やれます…」

デモーニオはふらふらと立ち上がる。

「もうやめろ! あいつは、お前を利用しようとしているんだぞ! 自分の野望のために!」

「構わないさ。お前には分からないだろう…俺たちの思いなど━━━━━!」

デモーニオは語る。
国の代表として世界大会に出場し、世界一になることを夢に見ていた。
けれど夢は夢。活躍するのは選ばれた者のみ。
そんな現実に打ちひしがれてる中、影山と出会ったというのだ。


「総帥は、俺たちに世界と戦える力をくれたんだ。
 その力の代償というなら…ククッ、この程度の苦しみ耐えてみせる!
 俺は究極! 俺こそ最強! 誰も俺に! 勝つことなど出来ない!!」

力への執着、勝利への渇望がデモーニオに呪いのように絡みついているようだった。
真・帝国学園の時のことを思い出しているのだろう不動が覇気のない声で「力、か…」と呟いた。
佐久間はデモーニオにその頃の自身と源田を重ねていた。


「だが━━━━━おまえだ。九重A!」
「私?」
「おまえだ。おまえなんだよ…! おまえさえいなければ……!」
「デモーニオ」

影山がデモーニオを呼び、ハッとした様子で彼は言葉を止めた。

第163話・がんばって→←第161話・なんだ、ただのツンデレか



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設定タグ:イナズマイレブン , 女主人公 , FFI   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 一番最初から全部読みました。最高です。しかもまだまだ続く…!やっと追いついたので本日の一言も始めてみましたがとても面白かったです。これからも更新頑張ってください!✨ (2022年9月22日 9時) (レス) @page38 id: 84ae00d6d7 (このIDを非表示/違反報告)
フラッペ(プロフ) - 本日の一言が好きすぎる (2022年9月14日 23時) (レス) @page23 id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:活字不足卍 | 作成日時:2022年9月11日 16時

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