第004話・黒いボール ページ5
「サッカーは、お前たちの星において戦いで勝利者を決めるための手段である。サッカーを知る者に伝えよ。サッカーにおいて我々を倒さぬ限りこの地球に、存在できなくなるだろう」
「だから…!!」
「?」
「だからイナズマイレブンのおじさんたちと戦ったていうのか! だったら次は、俺たちと勝負だ!!」
試合を申し込んだ円堂。だが、真ん中にいた少年は鼻で笑い雷門中は破壊され勝負が終わった証だと言う。
「最も、あれが勝負と言えるものならな」
声を出して笑い出す少年に、染岡が食って掛かった。全員やる気になっている中、少年は「その必要はない」と言って黒いサッカーボールをこちらへ向け蹴って来た。
黒いボールはものすごい勢いでこちらへ向かって、嵐のような強い風で全員を蹴散らしていった。
「マジン・ザ…――――」
マジン・ザ・ハンドを発動しよとした円堂も吹き飛ばされ気を失った。その用を見ていた響木。
「何ということを!」
「……」
少年は微かにこちらを見たがすぐに視線を逸らした。黒いボールが怪しい光を出し始め彼らは姿を消した。
「キャプテン!」
「しっかりしろ!」
「円堂!」
「ぐ……うぅ…ああ、大丈夫だ」
ゆっくりと身体を起こした円堂は周りを見渡し宇宙人を探した。
「奴らは! 宇宙人はどこだ!」
「消えた」
「! 消えた…?」
黒いボールで無残にも壊された部室の前に立ち尽くした。
「俺たちの、部室が…」
「あの黒いボールで…」
「おそろしいシュートだったな。スピードもパワーもあんなの見たこともない」
「ああ。世宇子でさえ、さっきのシュートに比べたら…」
「マジン・ザ・ハンドでも止められなかったなんて…」
「止められなかったんじゃないよ」
「A先輩…」
「早すぎたんだよ、あいつらのシュートが。そうでしょう、円堂…」
「……ああ…」
拳を握る円堂。そこへ携帯の音が鳴り響く。秋の電話に一之瀬から連絡があったようだ。そしてすぐに夏未の電話にも理事長から連絡が来た。
一之瀬の話では、木戸川にも宇宙人が現れ校舎を破壊していったという。理事長の話では、宇宙人は傘美野中にいるという。傘美野は隣町。円堂たちは行くことを決めバスを発進させた。
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活字不足卍(プロフ) - 実は何度か主人公のデフォルトネームを変えようとしたことがある (2022年6月9日 1時) (レス) id: 63abfde266 (このIDを非表示/違反報告)
SERARU(プロフ) - コメントさせて貰います♪最初から読んでいて、凄く面白いです!いつも楽しみにしています!私も真・帝国学園が楽しみなんですよね♪待ち遠しいですwww (2019年7月29日 5時) (レス) id: 3e7ed852f8 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - また、すみません!第033話はないのですか? 前のコメの返事ありがとうございます! (2019年7月27日 19時) (レス) id: d3fece9e75 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - こんにちは!第032話にある「隣では塔子が付かれたのだろう」の付かれたのだろうは、疲れたのだろうではないでしょうか? (2019年7月27日 19時) (レス) id: d3fece9e75 (このIDを非表示/違反報告)
レンサ(プロフ) - コメント失礼します。35話の高根じゃなくて高嶺ではありませんか? (2019年7月27日 18時) (レス) id: 6d7ff987c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:活字不足卍 | 作成日時:2019年7月24日 15時