転生者は、苦悩する Lv.4【イナズマイレブン】 (ページ20)

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第159話・千羽山戦　その2 ページ20

「っ…監督！」

　パスミスが目立つプレイに不安になったのか秋が響木を呼ぶ。当の響木は先日に鬼道と打ち合わせたことを思い出していた。試合が始まり10分が経とうとしている。
　原野のラン・ボール・ランを壁山がザ・ウォールでブロックする。弾かれたボールは田主丸のシャインドライブでシュートを決め、千羽山が先制点を取った。

「どうしようっ、1点入れられちゃいましたよ！」
「大丈夫だよ」
「え、」
「…君のお兄ちゃんが動いたから」

　Aが言うと春奈は鬼道を見つめた。フィールドに立つ鬼道は、栗松と松野に指示を出した。

「天才ゲームメーカー鬼道有人のお手並み拝見と行きましょう」

　試合が再開されボールをすぐに奪われる雷門。千羽山は確実な勝利を手にするために2点目を狙っているようだ。だが、そこへいつもより後ろで守っていた栗松が素早いディフェンスでボールをカット。

「栗松！土門へパスだ！三歩先！」
「さ、三歩先でヤンスか？」

　戸惑いながらも鬼道の指示に従い土門へパスをした栗松。パスは通り土門がドリブルで上がる。土門が松野へパスしようとするが、それを一度止めてから「行け！」と指示をされ、帝国での名残なのか鬼道に対し敬語で返事をした土門。
　ボールは上手く繋がり染岡にパスが出され、染岡のドラゴンクラッシュが炸裂する。だが綾野のまき割りチョップで止められてしまう。
　やっとシュートまで持ち込めた円堂たちは鬼道に駆け寄り、自分たちがどれだけ強くなったかを知った。パワーアップで生じたズレを修正した鬼道に、円堂は鬼道を「大大大大大天才だ！」と褒め称えた。

　試合は再開され、風丸から松野へ2テンポ送らせたパスが通った。すると千羽山が松野を囲み「かごめ、かごめ…かーごめかごめ」と呟き出した。これは千羽山の必殺技、かごめかごめ
　松野からボールを奪った芹沢からすかさず鬼道がボールを奪う。そこから染岡にパスをしてドラゴントルネードに持ち込む。そして――

「〝無限の壁〟！」

　姿を現したの鉄壁の守りを誇るウワサの『無限の壁』だった。シュートが止めらられ前半戦は終了した。