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「……成程ね。」



倒れたトサキントをボールに戻しながら、ルリナさんが観客には聞こえないような声で呟いた。



「…瀕死寸前でイーブイに変えた理由が分かったわ。…………"それ"ね?」



イーブイの辺りを見回して、彼女は溜め息を吐いた。


フィールドには、先程のイーブイのかげぶんしんがまだ十数体残っていた。



「私が次のポケモンでダイマックスを使うと見越しての対策………………違うかしら?」



流石はジムリーダー。その通り、これはダイマックスの技を避けるための作戦。


かげぶんしんで、少しでも回避率を上げとこうと思ったんだ。


私がこくりと頷くと、ルリナさんは長い髪の毛を耳にかけた。



「………ふぅ……全く、今日は斜め上のバトルが多いわね……」


「…?」


さらに小さく何かを言った……けど。私の耳には届かなかった。



「まあいいわ…………それにね」



トサキントのではない、水のモンスターボールを手に取り……




「次の子は最後の1匹じゃないの────



───隠し玉のポケモンなのよ!」



『────!!』




……と余裕綽々の表情を見せ、とっておきのポケモンがフィールドに姿を現した──!




.







「……ガジリガメ。かみつきポケモン。水・岩タイプ……」



再度、スマホロトムの説明を口で繰り返す。ずっしりと大きい顎は鉄棒をも噛みちぎるらしい。



「…貴方の予想通り、ダイマックスでいくわ……さぁ……!!!!」


湧き上がる歓声を背に、彼女は腕を組みながら高らかに叫ぶ。



「───スタジアムを海に変えましょう!!!!」


「がめ…っ!!───」





ガジリガメが応えるように鳴き声をあげると、一度ボールへ戻ってゆく。



ヤローさんの時のように、赤い光がボールを覆う。


そして抱えるほどに大きくなったボールを、小麦のすらりとした両手で空へと投げた──!





.







『────!!!!!!』






今日一番大きな歓声を受け、その姿を見せる。



元々どっしりとしていた体は、巨大化して怪獣のように私たちを見下していた。


眼前の彼女は




「分身諸々、流して差し上げる…!!!!」




ガジリガメに負けないくらいの大きな態度で威圧していた。

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設定タグ:ポケモン剣盾 , キバナ , pkmn夢   
作品ジャンル:アニメ
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のりゆ(プロフ) - 真白さん» ありがとうございます!!!!恐悦至極です…!!はい!更新頑張っていきます!!(`・ω・´)b (2020年7月8日 0時) (レス) id: f94e1d31e3 (このIDを非表示/違反報告)
真白(プロフ) - ふわああああ! 面白いですっ! 更新楽しみにしていますね! (2020年7月7日 15時) (レス) id: 3ab5c4a85e (このIDを非表示/違反報告)
のりゆ(プロフ) - 雪さん» ありがとうございます!!物語を楽しんでいるようで嬉しいです〜!!これからも楽しんで下さいね!!!! (2020年4月2日 20時) (レス) id: f94e1d31e3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続編おめでとうございます!!主人公のお姉さんやボールから出てこない?ポケモンもですが、キバナさんの今後が気になります!!!!これからも応援していますね(´∀`) (2020年4月1日 21時) (レス) id: d49995ccec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のりゆ | 作成日時:2020年3月18日 20時

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