夜咄ディセイブ�� ページ14
それから十数年後のある日。
空が茜色に染まっていて綺麗で、空に浮かぶ白い雲は空の色に似た色をしている。
幻想的な景色だというのに僕の気分は最悪だった。
此処は高校の屋上。風が強いある夏の日。
柵には紅色のマフラーが結んである。それが誰の何かなんて考えるまでもなく答えはでてくる。僕を見下ろしているのは赤い目をした父さんで。彼はニヤリと笑う。
それは、いつも悪戯を仕掛けてくる時の笑みなんかじゃなくて。いつもと違う父さん。やっぱり姉さんの言っていたことは正しかったんだ。
間違ってくれていたのなら、どれだけ嬉しかったか。姉ちゃんのいつぞやのヒーローごっこならどれだけ幸せだったか。
…僕は手伝っていたんだ。姉ちゃんの幸福理論を。ほんとは彼女の幸福理論の辿り着く答えが正しくないことも知らずに。
「……どうして」
僕の口からでたのはそんな言葉だった。“どうして？その答えはお前が一番知ってんだろ？”。目の前の悪魔はそう言って父さんの顔で笑う。
でもやっぱり言ってることは正しくて。
大好きで、誰よりも優しくて、僕にとってのヒーローの、姉ちゃんは…もう。この世界には…。
声にすらならないこの苛立ち。目の前の悪魔への。そして、何一つ姉ちゃんのために出来なかった僕への。
その苛立ちは僕の涙となって零れる。頬を伝うそれは温かくて。失った温もりを強調してるようにすら感じた。
「お前もお前の家族も俺の手のひらにいることを忘れんなよ糞ガキ」
そう言って父さんの顔をしたやつは屋上を去っていった。
僕はA姉ちゃんが結んだマフラーを手にとる。それにはまだ彼女の温もりがあって。
僕はそれを首にまく。これからあいつに言われたことをしなきゃなんないのだ。
きっと姉ちゃんならきっぱり断れたんだろうけど。僕は弱虫だから。ごめん、A姉ちゃん。
*
僕はすっかり暗くなってしまった帰り道を歩く。
頭の中は何も考えてなんかいなかった。否、考えてなんかいられなかった。
そのせいだったのだろう。
「あれ？」
僕は振り返る。目の前には最悪なことに如月シンタローがいた。
と、そこで気付く。僕は変身したままで帰ってきていることに。これは不味い。大いに不味い。
「A先輩ですよね？なんかアヤノ達が心配してたっすよ？」
「何も知らないから…」
「……A先輩？」
「何も知らないからそんなことが言えるんだ！」
気付けば僕はそんな事を口走っていた。不味いと思った僕は走り逃げ出した。
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Nono��(プロフ) - ネット中毒少女さん» 風呂のシャワーのガスが切れていた！←貴方様がクズだったら私はなんなんでしょう？続編いきました！頑張らせていただきますね！とてつもなく暇でしたら見てください (2017年3月29日 22時) (
レス) id: 9ea67736e0 (このIDを非表示/違反報告)
ネット中毒少女(プロフ) - Nono��さん» 風呂に入りましょう！！← だとしたらオレはカスですか…← (2017年3月28日 19時) (レス) id: af08178a2e (このIDを非表示/違反報告)
Nono��(プロフ) - ネット中毒少女さん» おおっと米が服の中にも潜入！なんとも擽ったい！←尊敬…マジですか…文才力が塵ほどもないのに… (2017年3月28日 17時) (レス) id: 9ea67736e0 (このIDを非表示/違反報告)
ネット中毒少女(プロフ) - Nono��さん» ぎゃあああああああ(( こんなじゃねえっすよ！尊敬ですよ！ (2017年3月27日 20時) (レス) id: af08178a2e (このIDを非表示/違反報告)
Nono��(プロフ) - ネット中毒少女さん» そしてお茶碗の米が全部かかった〜！←…応援してもらってるとか…夢ですかね？こんな作品なのに…何故…… (2017年3月27日 12時) (レス) id: 9ea67736e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nono�� | 作成日時：2016年11月15日 7時
