今日もあなたに伝えます。5 (ページ4)

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え…？

先生、今なんて…

驚いた顔で少し固まって居ると

平野先生「好きだよ」

A『…あの、聞こえてます』

平野先生「ﾌﾌ…聞こえてないのかと思ったよ」

ちゃんと聞こえたよ、
でも、聞きたくなかった…

だって私には廉が居る
答えなんてわかった上で
好きだよなんて、ずるいよ

A『…なんでそう言うこと言うの』

平野先生「好きだから」

A『そうじゃなくて…私廉と付き合ってて…』

平野先生「知ってるよ？お前が卒業まで好きでいてくださいって言ったあの日からずっと想っていたらさ…もっと好きになっちゃった」

A『…ごめんなさい』

そっか、私先生に
そう言ったんだった。

平野先生「永瀬と別れてよ…」

A『え？』

平野先生「永瀬と別れて俺と付き合って」

そんな事出来ないよ…

A『…できないよ、』

平野先生「知ってる…言ってみただけ」

そう言って先生は
私から離れてまたタバコを吸い始めた

前は、私が好き？って聞いても
答えてくれなかった先生が
今はちゃんと私を見てくれている

少し嬉しくて…でも揺らいじゃダメ

私は廉を選んだんだから。

A『…先生、何かあったの？』

平野先生「ﾌﾌ…なんかさお前と永瀬を見てると最近辛くて…永瀬に向けている笑顔…俺のだったのになぁって…」

A『…』

平野先生「俺が手放したのにな…」

A『…もう怒ってないよ？私先生の事…』

最後の言葉で
私、何を言う気だったんだろうと
我に返った。

平野先生「ん？どうした？」

私今、先生に
なんて言う気だったの？

もう終わったことだよ…

A『…ううん、なんでもない』

平野先生「ﾌﾌ…好きだって言いかけた？」

A『え！…違います…』

先生にはなんでも分かっちゃうんだね
でもね、もう伝えれないの

"好き"だって事は
もう先生に伝えれないんだよ、

A『…クリスマス、私の家でするので…お昼待ってます。じゃぁ、』

そう言って、逃げるように
この教室を出ようとすると

平野先生「A！」

A『…？』

平野先生「楽しみにしてるよ」

この先生の笑顔、何回見ても
もう、言えないんだよね