【文スト】私達の愛しい白雪姫 (ページ5)

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治たちが帰ってくるまで何をしよう。

貴『もう眠くないし…あ、今日は本を読もう。』

大きな本棚の元まで行き、小説を物色する。

小説や本を読むのは好きだ。

まぁ、深い理由は無いけど、楽しいからかな？

・

どんな本を読もう？

ミステリ？ファンタジー？恋愛？

ホラー…は怖いからやめておこう。

本棚には沢山のジャンルがあって、探すのも

すっごく楽しい。

よく中也たちが買ってきてくれるからね。

貴『よし、今日は此れを読もう！』

一冊の本を手に取った。

・

＊＊＊＊＊＊＊＊

太「ねぇ、中也。一つ聞いていいかい？」

ポートマフィアの本部まで行く車の中。

唐突に太宰が話しかけてきた。

中「ンだよ。」

太「ずっと気になっていたんだがね。
何故、私たちが仕事に行く前わざわざAちゃんを起こすんだい？
寝顔、とっても可愛いのに…」

中「嗚呼、その事か。」

俺がわざわざAを起こすのは一つの理由

があった。

できればAの寝顔ずっと見ててェけどな

＊＊＊＊

数ヶ月前のこと。

貴『ん……』

Aがベットの上で規則正しく寝息を立てている。

もう仕事に向かわなければいかない時間。

Aに其れを伝えようとしたが、

まだ夢の中。

中「まだ寝てんのか…、起こすのは悪ィしな…
寝かせておくか。じゃあなA。」

そう言い、Aに仕事に行くと伝えずに、

部屋を出た。

・

中「おーい、A、帰ったぞ～」

部屋の扉を開ける。

普段なら扉て直ぐにAがおかえりと言っ

て飛びついてくる筈だ。

貴『……ッ…』

中「A？如何した？」

Aの反応がない。

その訳は……

＊＊＊＊

太「訳は？」

中「何でだと思う？」

太宰は首を傾げる

太「さぁ？早く教えてくれ給え」

中「それがな…

・

・

・

泣いてたんだよ。」

太「え？」

珍しく、太宰が驚いていた。

中「寂しかったんだとよ。
多分俺たちに捨てられたとでも思ったんだろ。
だから、わざわざ起こすようにしたんだよ」

ま、ンな所も可愛いンだけどな、と付け足す。

太「確かに可愛いものだね。
けど、寂しい思いをさせてしまったようだね。
明日は目一杯構ってあげようか。」

そう言って太宰は紅い目で妖しく微笑んだ。