度し難い【蓮巳敬人】 (ページ6)

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誕生日 2 ページ6

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着いた場所は講堂。
いったい何があるというのだろう。

「ドアを開けてごらん？」

英智に促されてドアノブに手をかけて捻る。

するとパーンという複数の破裂音と「誕生日おめでとう」という声と何かが飛んできた。
目に入ると危ないと思い閉じた瞼を開けて状況を確認すると、鬼龍や神崎、生徒会のメンバーや弓道部、3のAやAが集まっていた。

皆手にクラッカーをもって。

「貴様ら！！これはどういう事だ！」

改めて周りを良く見ると、壁は折り紙などで飾られていたり、豪華な物が飾ってある。

統一感はもちろん皆無だ。

「すまないな蓮巳の旦那。どうしてもAの嬢ちゃんがやりたいって言うもんだから」
「え、私のせい？！英智くんのせいでしょ！」
「確かに主犯は僕だけど、どんどん進めてったのはAちゃんだよね」

どうやらあっちでは擦りあいが始まったようだ。
そんな事はどうでもいい。

「そこになおれ！！皆まとめて説教してやる！」
「そうカッカするのではない。人の話を聞くのが優先なのだよ」

斎宮に言われ、少し落ち着く。
たしかに、弁明の余地も大切だ。

「それで？何故この様なことを？英智もいながら」

「ご、ごめんね！英智くんが提案してくれたからついやっちゃった… 」

眉を下げるA。
その顔してるからと言って許される訳では無いぞ。

「 A、嫌なら断れ。こんな事のために英智に手を貸す必要ない」

そう言うと俯いた。
そのまま反省しとけばいい。

「けーいと、それ以上彼女をいじめるんならこの写真拡散しちゃうけど？」

英智が表示しているのは先程驚いた時の写真。
あほ面しているのがわかる。

「おいふざけるな。そのスマホで撮ったのか？」
「まぁ普通に考えてそうだね」
「こっちに寄越せ、没収する」

しかし英智は寄越す気は無い。
こうなったら実力行使だ。

俺の意図に気付いたのか、英智は逃げ出す。

「こら待て逃げるな！」

ここから少しだけ英智との鬼ごっこが始まったが、瀬名によって止められた。

「天祥院も蓮巳もそれくらいにしといてよねぇ。折角色々と準備したんだから無駄にさせないで」
「それもそうだね。仕方ないから消しておいてあげるよ」

よし、一件落着だ。
と思いきや、朱桜が叫ぶ。

「瀬名先輩、Leaderがいません！」
「はぁ？あのバカ何してんの…。ちょっとかさくん回収行くよぉ！」

月永を回収しに二人はどこかへ行った。