第十七話 最後の杯に満月を ページ19
ﾁｨｰ「________え、何。Aちゃん、もう明日次の舎に行っちゃうの？」
「ええ。明日で丁度一週間なので。」
練習場で囚人達が走っている中、チィーさんは足が痛いと言ってベンチに座っている。
そして私はチィーさんの隣に座り、煙管を吸って外を眺めていた。
ﾁｨｰ「ふーん、随分早く感じるねぇ。」
「とても楽しかったですから。そう感じても変ではありませんよ。」
ﾁｨｰ「Aちゃんがいなくなったら、ウパやリャンが騒ぎそうだなー…」
「そうでしょうか…？」
足を組み、頬杖をつく。残っていた仕事をやらねばと考えていると、
？「おい、A。」
声の主は悟空さんだった。何か強ばったような、緊張している感じの顔。
猿「________今夜、あいてるか？」
＊＊＊
「綺麗な満月ですね。」
猿「……嗚呼。」
私と悟空さんの片手には朱色の杯。
二人で酒を飲もうと言われ、今は先程座っていた外のベンチに腰をかけている。
「猪里さんは来られなかったのですか？」
猿「あいつには徹夜で仕事をやらせてる。」
「そう、なんですか？言ってくれれば、私も御一緒に手伝ったのに…」
猿「…お前は猪里を甘やかしすぎだ。」
「甘やかすも何も…部下が上司の手伝いをするのは当然でしょう？」
それを聞くと悟空さんは不服そうな顔をし、乱暴に杯を私の前に出した。
恐らく酒を注げ、という事だろう。私は無言のままそれを承知した。
「(本当に今日は綺麗な満月ですねぇ…)」
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アカネ(プロフ) - 最近ナンバカにハマりまして、とっても気になるお話を見つけられて嬉しいです！気になることがあるのですが、5舎は体を鍛える所なので、完全禁煙と言う回があったと思うのですが……。間違えていたらすみません。 (6月19日 10時) (
レス) @page10 id: eb117a410a (このIDを非表示/違反報告)
グロリアス(プロフ) - カッコよすぎるさん» コメントありがとうございます！最近は更新が出来ておらず申し訳ないです…汗リアルが落ち着いたら絶対更新再開しますのでそれまで待ってくださると嬉しいです…！！ (2021年8月24日 12時) (レス) id: 54e5aabcc4 (このIDを非表示/違反報告)
カッコよすぎる - もぉほんとに心臓が持たないですー (2021年8月19日 21時) (レス) id: 0121c4277f (このIDを非表示/違反報告)
グロリアス(プロフ) - 狐火さん» コメントありがとうございます！敬礼ってそうなんですね…知識不足ですみません… (2019年6月2日 21時) (レス) id: d08f55f347 (このIDを非表示/違反報告)
狐火(プロフ) - こういうの探してました！尊敬します！頑張ってください！(敬礼は右手は死者への、左手は敬う相手へです。1話で右手になっちゃってますよ〜(--;)) (2019年6月1日 15時) (レス) id: 777f07d7ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：グロリアス
| 作成日時：2017年2月16日 21時
