【本編】日月が昇りし、闇の中。【鬼滅の刃】

第二十七話.神楽坂舞衣【日光隊/あのん】 ページ27

「任務も終わりかぁ……結局、私の出る幕無かったじゃん」

私はそう言い、「はぁ」とため息をつく。
ふと周りを見たら、隠の人達が事後処理をしていた。

(私がもう少し早く来てたら、あの人たちも……)


なんて事を私は考える。

何故か私は、事後処理の所を見るとそう考えてしまうのだ。
犠牲なき勝利なんてそうそうある物じゃないのに。

「しかも、兄妹の鬼を連れた隊士ねぇ……」

隊士である兄は、鬼になった妹を連れているらしい。

(私の妹も……)

唐突に蘇る、過去の思い出。
確か、私の妹が山菜採りに出かけた時だった。

私はいつになっても帰ってこない妹が心配になって、山に妹を探しに行った。

……でも、妹は鬼化していた。

でも、もしかしたら何かが違えば、あの兄妹の様になっていたのかもしれない。


(……なんて事を考えたって、遅いよね)

私はそう思い、山を降りていった。

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