【本編】日月が昇りし、闇の中。【鬼滅の刃】

第十七話.月之宮叶乃【月光隊/響@雫3318】 ページ17

ザザ、と空気を切る音がする。
心地好い浮遊感を感じがら、地に落ちた。

「お疲れ様、桜」

ぽすん、と腕の中に収まる彼女を横たわらせ、背後に回す。
チャキンと、大麻が掠れた。

「…やあ尼伊月。随分と早い再開になったね」

「…月之音叶乃。何処に居たの。重力の影響で暫くは動けない筈なのに」

「…簡単さ。君達より…」

ザッ、と木葉が乱れ舞う。
紡ぐ声は、静かに堕ちた。

「上に居れば良い」

さあ、私の可愛い子供達。
存分に命を燃やせ。

ザザザっ、と隊士が集まってくる。
中には月光隊に…弟の隊士達まで。
くすりと、微笑みが漏れた。

「全力を尽くしなさい。皆」

名も知らぬ私に命令されたにも関わらず、皆はザッと動いてくれる。


「人の決意を舐めるなよ。鬼風情が」



今宵月夜に舞い降りし、希望を操る「日之神」は。

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