203 裏話 ページ3
「日向！ 佐藤さん！」
「おい、てめえら何してやがる」
「薄汚え手を離しやがれこの野郎」
「んだよ次から次へと」
「て、こっちはでけえなおい」
「でもヒョロヒョロじゃん？」
「ガラの悪いやつもいるなあ」
烏養さんたちの声が聞こえ、手を掴まれながらも少し安心する。
バスに戻った潔子ちゃんたちから聞いて来てくれたのだろう。
烏養さん、武田先生、東峰くん、田中くん、そして月島くんまで来てくれたみたいだ。
人数で牽制をかけたのか、流石。
そして大きい男が数人来たことによって輩たちも少しは狼狽えたのか私から手が離れた。
その隙を見逃さず皆のいる方へ飛び込む。
少しよろけたが東峰くんが支えてくれたので転ぶことはなかった。
「お前ら、日向と佐藤さん連れてバス行ってろ」
「はい」
「う、ウスッ！」
烏養さんが振り向き怖い顔して子どもたちに言った。
あまり見たことのない表情に少したじろいだが、月島くんに行きますよと促され足を動かした。
「大丈夫ですか？！ 何もされてませんか？！」
「うん、大丈夫」
「すみません俺が頼りないばかりに……」
「何言ってんの潔子ちゃんたちを守ったんだからすごいじゃない。そして私は職員として部員を守りに行っただけ」
「そうだぞ日向！ お前は潔子さんとやっちゃんを悪い男から守ったんだ……かっこいい男だぞ！ 誇りに思え！」
「まあ佐藤さんはミイラ取りがミイラになりましたけどね」
「……でも、皆来てくれたね」
月島くんはいつものおちょくる感じで話しかけてくるが私は知っているぞ。
なんだかんだ君は一番最初にここに駆け付けてくれたってこと。
男子生徒に殴られたときも助けてくれたしツンデレなんだなきっと。
「別に……見て見ぬふりもできないデショ」
「でも月島、一番最初にバスから出て行ったよな。コーチが引き留めるのも聞かないで血相変えて」
「っ……うるさいです」
「何だ？ ツンデレ発動かコラ」
「……チッ」
「おうおうおう舌打ちとはいい度胸だなあ月島クーン？ ああ？」
東峰くんと田中くんにいじられ鬱陶しがっている月島くんは少し顔が赤い。
じっと見てみれば、月島くんも視線に気付き目が合う。
「また助けてくれたね」
「……次、ないようにしてって言ったのに」
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ペトリコール(プロフ) - 続きをぜひとも読みたいです！思い出した際にでも構わないので何卒！ (2022年7月2日 23時) (
レス) @page33 id: 356a43a05c (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 続き読めると信じてまってます！ (2021年11月9日 17時) (レス) @page33 id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2021年5月11日 16時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
りおん。(プロフ) - 一気に読んでしまいました！続きがとても気になります頑張って、作者様のペースで頑張ってください！ (2021年3月4日 14時) (レス) id: 5ba492e76b (このIDを非表示/違反報告)
西(プロフ) - 若葉さん» お待たせして申し訳ございません。言い訳となりますが普段使用しているパソコンに虫が付いてしまいあまり触りたくなかったので更新してませんでした…。そして原作確認用の漫画にも虫がついていて触りたくない為これからも遅くなります…。 (2020年11月8日 1時) (レス) id: ade71013a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：西 | 作成日時：2020年8月1日 11時
