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拾陸 ページ22

化粧品をプレゼントすると言った日から数週間後
Aは朝飯を食堂で食べていた。
当初は視線が痛かったが数週間になると自然と視線を感じることは少なくなった。
すると一年生が遅れて食堂へやってきた。
小平太を先頭にAに近づく。
「おはようございます!」

『おはよう。朝から元気やなどないしたん?』

「これ!!!」

小平太に赤茶色の花の絵が描かれている櫛を渡されたので反射的に受け取る。Aはその櫛をジッと見たあと小平太に優しく聞くと小平太は悲しい顔する。

『可愛い櫛…これどないしたん?』

「本当は化粧品を買いたかったんだが、僕のお小遣いじゃ買えなくて…」

『そっか…この櫛は小平太選んでくれたん?』

「うん…嫌だった?」

Aは櫛を一度机の上に置いて小平太を近くに呼び膝に乗せて優しく微笑む。

『ううん。小平太が自分のために選んできてくれた思うとえらい嬉しい!ありがとな!』

小平太は一気に笑顔になる。すると周りにいた一年生たちがなにか言いたそうにもじもじしていた。

『どうしたん?』

「私達も、頑張りました!!」

『名前は?』

「一年い組立花仙蔵です。」

「同じくい組の潮江文次郎です。」

「小平太と同室の中在家長次です。」

「は組の食満留三郎です。」

「同じく善法寺伊作です。」

『自分はAよろしゅうな。おめぇ達も考えてくれたんやな!おおきに!』

Aは一人づつ頭を撫でる。みんなは嬉しそうに頬を赤らめる。
それから一緒に朝飯を食べ授業に向かった。
だが、六年生だけが残っていた。Aは嫌な予感がしたのでさっさと帰ろうとすると両肩に手を置かれどこかへ連れてかれた。

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五郎八(プロフ) - 続き待ってます。 (2022年10月1日 21時) (レス) @page19 id: af7dc7f4c0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:眠り屋 | 作成日時:2020年10月10日 22時

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