自然天然森ガール？～不死鳥の騎士団(後編)～ (ページ6)

今日:6 hit、昨日:22 hit、合計:56,348 hit

56話ページ6

Aside

薬をまともに動物相手に使ったことは無かったから、ルークに無闇に薬を与えることはしなかった

緊急のとき以外はなるべく使わない

それでも私が分からないだけでどこか悪い所があったら…そう思うと気が気でない

動物相手となるとハグリッドに診てもらうのが良いのだろうか…

ルークを慎重に抱き、木々が開けてくれた近道を進む

………木々が道を開けてくれるなんて可笑しな話だけれど

小屋の扉をノックする

ハグ「誰だ？＿＿おう、Aじゃねえか！随分と久しぶりだな、ええ？ああ、今お茶をいれてやるから、入れや」

扉を開け、中へと促してくれた

言われた通りに入ってルークを見えるように掲げる

『ハグリッド、久しぶり。お茶よりまずルークをみてほしいの。アンブリッジに縄で締められてて…大丈夫そうだけど、ハグリッドにも確認して欲しくって…』

ハグ「何？なんて女だ！ほれ、見せてみろ。＿俺から見ても大したことなさそうだ。うんにゃ、羽が少し折れてるか？」

ハグリッドがそう言うと、ルークは「自分は大丈夫だ」とでも言うように羽を広げて見せた

『ルーク、無理してない？』

じいっと見つめて問いかけるも、彼の主張は変わらないらしい

大丈夫なら良かった…

『ハグリッドありがとう。＿あっ、私、ハリーとハーマイオニー置いてきちゃった…心配だから二人のこと迎えに行ってくるね』

ハグリッドに手を振って別れ、再び森へと足を向けた

ルークは本当に何とも無かったようで、既に悠々と私の頭上を飛んでいる

森の先を見つめながら歩いていると、ルークがひと鳴きした

何かあったのだろうかと上空を見上げる

少し離れた空に何かが浮いている＿＿＿＿

『ハリー？』

ハリーが空に？なぜ？どうやって？

頭に疑問符を沢山浮かべながら見ていると、ハリーに続いてロン、ハーマイオニー、ジニー、ネビル、ルーナ…皆同じように飛んでいった

箒は見えなかったけれど…

『もしかして…セストラル？』

死を見た人にだけ見える生物…

私は見えないけれど、確かに皆はセストラルに乗っているらしい

１人納得していると、横から小突かれた

ルークはそのまま着地して私が乗れるようにと体勢をとっている

『ルーク？どうしたの＿＿あっ、ハリー達まさか…！でもルーク、貴方は体休ませないと…』

漸く事の重大さに気付いたものの、ルークに頼るわけにはいかない

怪我はなくとも休むべきだ