自然天然森ガール？～不死鳥の騎士団(後編)～ (ページ43)

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20話ページ43

無事に梟テストの結果も届き安心したところで、私とハリーはいま聖マンゴに来ていた

付き添いはリーマス先生…いや、もう先生じゃないけれど

行く先は勿論シリウスさんのところだ

ハーマイオニーとロンは気を使ってくれて、今回は私とハリーだけ行くことになった

あまり大人数で動くのも、大人の目が行き届かずもしもの時危険だからというのもある

案内の通りエレベーターに乗った

リマ「それにしてもA、もう体は大丈夫かい？あの時私は君が危険だと分かりながらも止められなかった…すまない」

リーマス先生が申し訳なさそうに、悔しそうに、顔をしかめながら言った

『私こそごめんなさい。知らぬ間にリーマス先生のこと弾いちゃったみたいで…怪我しませんでしたか？』

リマ「ああ、私は大丈夫だよ。…おや、着いたようだ」

丁度エレベーターの扉が開いた

通路の奥の方にシリウスさんの病室はあった

部屋に入るとベッドに上体を起こして座り、退屈そうに欠伸をするシリウスさんがいた

こちらに気づくと嬉しそうに顔を輝かせた

…心なしかぶんぶんと振られる尻尾が見えるようだ

シリ「ハリー！リーマス、それにAも！よく来てくれたね、退屈で死んでしまうかと思ったよ」

ハリーもリーマス先生も穏やかに笑っていて、私も自然と笑顔になった

ベッド脇の椅子に揃って腰掛ける

ハリ「シリウス、調子はどう？」

シリ「ああ、もうなんともないよ。私はもう退院しても良いと思っているんだがね、何しろ死にかけたのも助かったのも原因が明確ではないから念には念をと言われてしまってね」

リマ「確かにあのベールを潜りかけて生還するなんて奇跡のようなことだからね」

シリ「ああ、本当に。A、私がいまこうしていられるのは全て君のおかげだよ。君の方はもう大丈夫なのかい？」

この空間に私もいて良いのだろうかと思っていた時、不意に話を振られて一瞬間が開いてしまった

最近、何故か自分の思考に集中してぼうっとしてしまうことが増えた気がする

慌てて言葉を紡ぐ

『私は大丈夫です。…あー…えっと、私飲み物でも買ってきます。3人で話しててください』

やっぱり旧友同士、家族同士で話したいこともあるだろう

そう思って立ち上がろうとしたら隣から優しく肩を押さえられた

リマ「飲み物なら私が買ってくるよ。ほら、3人で話すこともあるだろう？」

そう優しく微笑み、リーマス先生は部屋を出ていった