自然天然森ガール？～不死鳥の騎士団(前編)～ (ページ32)

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32話ページ32

フー「何の真似です！こんな不始末は初めてです＿2人とも、まっすぐ寮監の部屋に行きなさい！さあ！今すぐ！」

2人が蒼ざめた顔で競技場を出ていった

…いや、ハリーは未だに興奮冷め切らぬ様子で息を荒げていた

最近の彼は少し様子がおかしい気がしてならない

ドラ「何で、何で僕を庇ったんだ…！」

背後でドラコが震えた声で叫んだ

『私が理性的に動けないの知ってるでしょう？それに、さっき言った通り、マルフォイさんが出てきて問題にされたら嫌だもの。自分のためだよ』

ドラ「それでも…！お、おい、血が…！」

振り向くと、ドラコは真っ青になって今にも死んでしまいそうになりながら私の顔を指差していた

血…本当だ、気づかなかったけど鼻血が出ていた

手の甲でグイッと血を拭いながら向き直る

『それよりもドラコ、試合お疲れ様、今日も格好良かったよ。…ただ、その後は格好良くなかった。流石に言い過ぎ」

ポン「さあ、フローレス、医務室へ行きますよ」

ドラコと話している途中でマダム・ポンフリーに呼ばれてしまった

大人しくついていこうとしたが、視界の隅に気になる姿を捉えてしまった

アンブリッジがニッコリと笑みを浮かべて嬉々として競技場を出ていく姿

…私は、私が自ら、アンブリッジにハリーを責める口実を与えてしまった…？

行かなきゃ

当事者が大丈夫だと言えば少しはマシになるかもしれない

『ごめんなさい、マダム。痛みもないから大丈夫、それじゃあ』

マダムの手からすり抜け、走り出す

ポン「どこへ行くのです、フローレス！」

その声を背にミネルバ先生の部屋へと向かった

部屋に着くとやはりアンブリッジが居ることがわかった

アン「＿さて、わたくしの考えではこの二人が以後二度とクィディッチをしないよう禁止しなければなりませんわ」

血の気が引いた

私のせいで、そんな事になったのだとしたら、耐えられない

勢い良く扉を開きアンブリッジの前に立つ

『私はどこも痛くないし、二人とはちょっとふざけ合ってただけで…だから、クィディッチを禁止にする必要なんてありませんよ、ね？』

たどたどしく言葉に詰まりながらも必死にアンブリッジを説得する

アン「いいえ、フローレス。貴女1人の問題じゃありませんのよ。ああ、そんなに血を流して…可哀想に」

アンブリッジは私の頬に手を当て、大きな口をこれでもかと横に伸ばして笑った

この人、何言っても聞かない気…？