31話 ページ31
アン「あの悪党、クラップだ。だけどハリー、勝ったのよ！」
やっぱり行かなくて良かった
チームで喜びを分かち合うべきだろう
しかし、そう言ってもいられなくなった
ドラ「ウィーズリーの首を救ったわけだねぇ？」
ドラコがフンと鼻を鳴らし、ハリーの背に声をかけた
ドラ「あんな最低なキーパーは見たことがない…僕の歌詞は気に入ったかい？」
つらつらとウィーズリー家を侮辱する言葉を並べるドラコ
またあんなこと言って…止めないと問題が起きそうで心配だ
グリフィンドールの皆が地上に降りてくる
…ロンは1人落ち込んだ様子で更衣室へと入って行った
ピッチに乱入するのは憚られるし…ロンの元へ行こうか…迷惑かな…
ピッチの様子と更衣室の方を交互に見ながら悩む
前までならすぐ飛び出していってたけど…
ドラ「だけど君はウィーズリー一家が好きなんだろう？よく豚小屋に我慢できるねぇ。君はマグルなんかに育てられたから、ウィーズリー小屋の悪臭もOKってわけだ」
ハリーがジョージを押さえ、フレッドの方は3人がかりで押さえられていた
流石にこれ以上は見てられない…
観客の皆も今は試合の結果に色んな意味で盛り上がっているし、ピッチに入っても誰も気にも留めないだろう
私はピッチに足を踏み入れ、彼らの元へ早足で近づいた
ドラ「それとも、ポッター、君の母親の家の臭いを思い出すのかな。ウィーズリーの豚小屋が思い出させて＿」
失礼だけど、ドラコのこと偶に凄くおばかなんじゃないかって思ったりする
度が過ぎた発言だと私ですら分かる
ハリーがジョージを放し、2人してドラコへと走り出した
殴ったりしたら問題になってしまう
私も慌てて駆け出し、ドラコの前に立った
2人を止められるのが最善…そうじゃなくてもドラコを殴らせてはダメ
『ドラコ下がって！ハリー、ジョージ、殴るのはやめて…！』
言い終わるのが早いか否か…
腹部に強い衝撃が襲った
2人とも理性を失い何も見えていないようだ
意外と痛いけど…まだ、大丈夫、このくらいなら…
しかし、体格的にも勢いからしても、後ろへと吹っ飛ばされてしまった
ドラ「A！」
『来ないで！貴方が怪我してマルフォイさんが出てくるのが一番最悪な展開なの…！』
あの人にはなるべく会いたくない
ジョ「なっ…！姫…？！」
ジョージはすぐにハッとして未だ怒りで我を忘れているハリーを押さえてくれた
良かった…
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作者名：葱 | 作成日時：2020年5月6日 16時
