もう朝だよ【あほの坂田。】

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『 おーきーてー 』

『 このねぼすけ！ 』




今日も今日とてさかたんを起こしにかかる。
まあ、返事もなければ目も開けないんだけど。

やることもなくなってきたその日は快晴で空がきれいだったから外を見ながら彼に話しかけていた。



『 ねえ、すごくいい天気だよ 』

『 そういえば今日は付き合って7年目の記念日だよ 』

『 そんな大事な日にねぼうってどうなのよ 』





タイミングが良いのか悪いのか迎えてしまった2人の記念日。
1人悲しく呟いて現実を受け入れていて。





1人寂しく。





『 もう、朝だよ 』

『 起きて 』




今日は記念日だからかいつもより期待を込めて。





「 ごめんな、遅なったわ 」

『 ……へ？ 』





なんでだろう、彼の声が聞こえる気がする。





「 なんでそっちいるん？こっち来てや 」

『 な、え、さか、たん…？ 』

「 A、おはよう 」

『 …っ、遅いよばかっ… 』





『 …っおはよう 』





ねえ、上手く笑えてる？可愛く笑えてる？
ううん、きっと涙でぐちゃぐちゃだよね。





「 可愛ええなAは 」





お世辞はいらないよ。って言おうと思ったけど彼があまりにも愛おしそうに見つめてくるから。





『 ｸﾞｽｯ…当たり前、さかたん寝てた間どんだけ自分磨いたと思ってんの 』





嘘。そんなことしてない。それどころか見た目なんて気にする暇もなかった。
でも、これはいつもの冗談だから




「 その割にやけど？ 」

『 このねぼすけめ、ｸﾞｽｯ…このやろう 』




そう、そう返してくれるのが心地いい




「 ごめんな、待たせて 」

『 ほんとだよ、起きてって何回も言ったんだから 』

「 俺お寝坊さんやから 」




あははって笑いながら言う彼。
また、毎日起こしてくれる？って聞く彼。




そんなの、





『 当たり前でしょ 』

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